鱗拾い
@urokohiroi
2026年9月22日

黄昏の岸暁の天: 十二国記
小野不由美
感想
白銀四巻まで走破した上で、黄昏時点での感想を言語化。
白銀のネタバレは(少なくとも展開や結末に触れるようなものは)書いてない……はず。
「『もしも天があるなら、それは無謬ではない。実在しない天は過ちを犯さないが、もしも実在するなら、必ず過ちを犯すだろう。(…)』」
「『人は自らを救うしかない、ということなんだ——李斎』」
この言葉、何度でも思い出したい。
天を戴く世界であろうとなかろうと、結局はそういうことなのかもしれないね。
(それにしてもこの存在と無謬のロジック、白銀の後に見ると「わぁ」となりますね。
無謬なものがあったらあったで絶望する人間はいるわけなんだが、それはまた別の話——)
「『(…)何をしてくださるかは、今は問題ではありません。戴の民には、希望のあることを納得するために台輔の存在が必要なのです……』」
李斎のここ、「土匪を討伐し押さえることより、民に国の庇護があることを得心させるほうが断じて先だ」と言って禁軍を出した驍宗の考え方と似てるなと思った。
もうそれしかないという状況で、驍宗のそれよりは消極的に出た言葉だと思うけど、影響を感じるな。
忠誠と言ってもいいかも。
「『(…)けれども僕はもう、自分は無力だと嘆いて、無力であることに安住できるほど幼くない』」
「『誰かが戴を救わねばなりません。戴の民がせずに、誰がそれをするのです?』」
心情的には行かせたくないけど、『図南の翼』を読んだからそれは違うのはわかる。
この先を読むのに必要なことをこれまでの巻で教えられてるな。