
音叉
@on_sa
2026年9月21日
ガラスの街
ポール・オースター,
柴田元幸
読み終わった
訳者の柴田元幸のあとがきに"端正で音楽的な文章"と書いてあり、ナイスな表現だと思った。
音楽が流れているように軽やかで読みやすいのに、なかなか掴めない文章。一応物語の根幹である『謎』があり、ミステリーっぽいのだけれど特に何も解決しないどころか謎は深まるばかり。対象の生活や行動をただただ観察し、規則性に何か意味があるのではないかと考察していくという流れは、ニューヨーク三部作のひとつである『幽霊たち』とも似ている。ポール・オースターは何作か読んだが、思考と現実の境界がいつのまにかぼやけてどんどん内面世界に沈んでいったり、他者を静観することで『自分という存在の不確かさ』を問う作品が多いのかなと感じた。


