みや子 "けんぐゎい" 2026年9月22日

みや子
みや子
@miya1989
2026年9月22日
けんぐゎい
けんぐゎい
朝倉かすみ
まず表紙のインパクトがすごい。二度見する。そしてタイトルが独特で気になってしょうがない そんな時に直木賞を受賞されたということで堪らなくなり購入 今まで読んだことのないリズム感?テンポ?流れるような言い回し。あと、ふとした瞬間官能的な感じを受ける。擬音の使い方も良くて、私は擬音があまり得意ではないんだけれど、けんぐゎいに関して言えばこの擬音多めなのがいいのかもしれない。耳慣れない言葉が多くても、それでもスルスル読み進められる 今まで読んだ時代小説の中だと1番読みやすくて、わかりやすかったかも 内容的にはエグいしキツいけど、このリズミカルな感じと思わず笑ってしまう表現や言い回しのおかげかあまり重くならずに楽しんで読めた 男にしても女にしても、嫌ーーーな部分の解像度の高いこと。人に見せられない欲望とか、裏側とか、女の中でも特に嫌な部分がよく書かれすぎている 特に、ふゆの母親の"女を捨てきれない母親"の書き方が本当にリアル。解像度高すぎてひっくり返る 最初は、現代にも通じるような、容姿や育ち性質なんかで生き辛い女の立場を描いた作品かと思ったんだけど、そうじゃない。そこを通して、生命とは生きるとはを考えさせられるような作品だった。果ては、自分とは何なのかにまでいってしまった、私は 読み始めは、帯にもあるように容姿というのが最初にドーンと提示されているからそっちに引っ張られがちだけど、ただそれだけの作品じゃなかった。読み進めるうちのめり込んで、頭の中は物語を読み進めつつ自分の考えも展開して、と忙しなく動き続けてた 最後の方は、最初にあったコミカルさを感じづらくなっていた。薄暗い闇。でも、その薄闇の中でもがいて何かを掴もうとしてる、そんな感じがする 最後、ふゆの笑顔が変わるのが良い。心から笑えるようになったんだなって。そして、〆の一文がすごくすごくいい。まじで鳥肌立ったし震えた 読み始めと読み終わりでは全くイメージが変わる 出てくる人物は皆生きづらそうに見える。実際性質を見ればだいぶしんどいよなって、例え性根が曲がった部分が見えてもそう思う。でも何でかな、それを悲観してるという感じもあまりしない。出てくる人たちが皆苦しみながらも明るい部分を見せてくれるからなのかな 考えさせられる部分も学べる部分もあるのに、堅苦しくもなく変に重くなることもなく、スッキリと読み終えられた 朝倉先生の他の作品も気になるなー。また読みたい本が増えてしまったよ
けんぐゎい
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved