けんぐゎい
25件の記録
旅するかたつむり@s130r672026年6月25日買った読み終わった装丁のインパクトがすごい…(この装丁は、feebee氏の《観察者効果 白沢 憂鬱》という神獣をモチーフとした作品を使用しているそうです) 娘が怖がって裏返しにするほどの迫力! 物語は朝倉さん独特の世界観で生々しく、終始完全に読まされていました。 理解が難しい表現もありましたが、物語の後半、理不尽を当たり前に受け入れていたふゆが おこまさまと出逢い、女に生まれさらに圏外と言われる中で自分を取り戻し、弱い立場の女性たちを守ろうと奮闘する姿が印象的でした。
はぐらうり@hagurauri-books2026年6月23日読み終わった直木賞候補作。朝倉かすみさん。『よむよむかたる』しか読んでいなかったので、こんなものも書くのか、と驚いた。これは過去作も読みたい。 今回の芥川賞候補の『悪い血』と同じく、妊娠出産がテーマになってくる。そして同じく、人生は自分で選び取ったものなのかどうか、を考える。 『悪い血』は、人生に何があっても、それは「罰」ではない。選びとった結果でもない。「罰せられていると思うなよ」という。 こちらは、人生は籤引きの連続、という"ほの"と、それに同意しない"ふゆ"が出てくる。 自分も、すべて選びとってたらたまらんよな、と思う。 同じ課題を感じ取って『悪い血』は現代の純文学に、『けんぐゎい』は時代小説のていをとったのだと思うと面白い。




ななり@bluebook_mark2026年5月16日読み終わった人生は選択の連続だ。この言葉が声高に殊更すばらしいもののように語られるほとんどの瞬間、自らの掌中に決定権がある優位性自体に対する俯瞰は尽く排されているように思えてならない。勿論、格言すべてを否定する訳ではない。けれど強い立場の人間が選ぶことによってすぐ隣にいる弱い立場の人(たち)が《選ばされ》てしまう辛苦は、あるいはその強いられた選択を自主性に基づいたものだと己のうちで捻じ曲げて飲み込もうとする自己防衛(本作に於いてはレイプされたことに対する)は、その深さ暗さが深刻だからこそ実相が見えづらく痛切は極まる。疱瘡の後遺症で全身に痘痕が残っている容姿や利発さといったけんぐゎい(普通からの圏外)を理由に性被害を受けた主人公の“ふゆ”が、それら後天的要因≒選んでないものから感じていた引け目と折り合いをつけながら、生来の善しと共に女医者として命がうまれる場所で生きてゆく様には、一人の女性としての決意を見ました。朝倉さんが初めて書いた時代小説は、私がこれまで読んできた他作者の同ジャンルとは少し雰囲気が違っていて、ある種、異形と呼んでもいい作品でとても興味深く読みました。























