
きん
@paraboots
2026年9月23日

ギプス
片島麦子
読み終わった
中学女子2人の淡い記憶
ぼくは男だけど、女性も同じような思春期を過ごすのだろうかとふと思いを巡らせる
中学生のころってなんであんなに一方的で思い込み激しくて、変に過敏でそれでいて向こう見ずなんだろうと、ふと自分の思春期を思い出す
物語の構成は、間宮朔子という20代女性が、働いている本屋まで、謎のギプスをつけた女性が訪ねてくるところから始まる
中学生のころ仲の良かった葛原あさひの姉だというその女性
あさひがいなくなった、どこに居るか教えて欲しいと朔子の元へ来たのだった
この物語には、どこかに置いてきた、誰にでもある自分の中の思春期の思い出が詰まっている気がする
あのころ勝手に思い込んで、突っ走って、拗らせたりしたこと、そしてそれが大人になってからも、傷のままで、瘡蓋になっていてもう大丈夫と思っていた忘れていたその傷も、何かの拍子でそれがまた疼く
人はひとりで生きて行ける
ぼくもあさひのように、ひとりで生きていけるようになりたいとずっと思い続けてきた
でも、朔子のように純粋で何かを信じて自分を誰かに、あさひに預けたいと捧げたいと思う心って、美しいなぁとも思う
ひとりで生きてゆきたいと思うあさひにも、やっぱり朔子のような存在が必要だったんだなと思うと、人はひとりでは生きられないその不完全さが、また味わい深くて素晴らしいなと胸の内に読後じんわり漂っています





