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@ym
2026年9月23日
一九八四年(新訳版)
ジョージ・オーウェル,
高橋和久
読み終わった
疲れた。文体に苦戦。
ジュリアとの逢瀬とオブライアンの拷問の場面だけ鮮やかにイメージできた。
それ以外の場面はどうもくすんでいて、静かで、ページをどれだけめくっても終わらないのでは、と思うぐらい長い時間だった。最も人間の欲望が現れた場面だけ没頭できたのかもしれないし、ウィンストンの人生で最も濃い部分にだけ同期できたのかもしれない。
解説でも言及されていたが、人種差別が無いことになっているのが不思議だった。生まれや家族の逮捕(蒸発)歴に関わらず、試験を通れば党員として働けるのも案外優しい。
現実世界にプラスして、この本のような監視体制が加わればもっと悲惨になるのは目に見えており、そんな世界が近づいていることに絶望しかない。
作り込まれた設定には素直に感心してしまった。
言論統制どころか言葉自体を変えてしまうなんてアッパレとしか言いようがない。(英語を学び始めた日本人にとってはthink-thinkedの方が有難い気もする)
上位層を含めて消費物資を慢性的に不足気味にし、僅かな特権を感じさせることで"下には下がいる"と思わせる社会構造も素晴らしく恐ろしい。
特権階級がその地位を維持するために戦争を続けるなど考えたこともなかった。
ぜひ、世界の指導者はこの本を読まないでいただきたい。