
みどり
@midori-read
2026年9月23日

第三の嘘 (ハヤカワepi文庫 ク 2-3)
アゴタ・クリストフ,
堀茂樹
読み終わった
悪童日記シリーズ(?)三部作の完結編。あらゆる嘘に翻弄された前二作から、ついに真相が…?となる本作。けれどやはり、このシリーズの根幹には絶えず嘘が根づいていて、タイトル通り本作も嘘からは逃れられない作品だった。
嘘にも色々な種類の嘘があって、自己保身のための嘘、誰かを傷つけないための嘘、悪意からの嘘など様々だけれど、このシリーズにずっと流れている嘘は厳しい現実からの逃避の結果なのだと思う。人間は、現実を目の当たりにしながらも嘘の世界を生きることができるし、文字という手段でその嘘を他者とも共有できてしまう。
後味の良い作品とは言い難いけれど、とても印象的な読書体験ができたシリーズだった。