
化皮
@bakenokawa813
2026年9月23日

いつまで
畠中恵
読み終わった
しゃばけシリーズ、文庫本の最新刊まで到達。短編も楽しくて好きだけど、久々の長編も嬉しい。
忌み嫌われる妖者だから成り立ち上仕方なさそうだけど、以津真天はコミュニケーション資産が少ないタイプという感じで自分に引き寄せて考えてしまって切ない。以津真天の思う「知ってる人」と火幻の思う「知ってる人」の基準が違いすぎるという感じ。ビー玉を3つだけ持っている人と、ビー玉を100個持っている人ではひとつのビー玉の心における比重が違う。他人にある選択肢をそれまでに持てていなくて苦しんでいるというか。でも、持たざるからといって持つものに加害したらただの加害者でしかない。
で、若だんながビー玉1000個持ってるタイプ。ずっと家で寝てるのにそうなるのは、家が太いのと血筋の問題は大いにあるにしろ、ひとえに彼の人徳であると言っていい気がする。若だんななら長屋暮らしでもコミュニケーション資産だけは今と同じだけ持っていそうな安心感がある。
それだけに、今はただの加害者になってしまった以津真天がよっつめ以降のビー玉を掴む手伝いをすることにしちゃう若だんなが、あまりにも若だんなで、だからみんな好きなんだよね……と思う。
そこまでわかると3つのビー玉を握りしめて、ああだからあんなきらきらのビー玉だらけの人なのか……って余計落ち込みそうだけど。以津真天が当たり前に長崎屋に入り浸って若だんなの役に立とうとしているところがいつか見られると嬉しいな。