
ロッタ
@rotta_yomu
2026年8月3日
存在の耐えられない愛おしさ
伊藤亜和
読み終わった
再読。自己愛の塊のような行動をしながら、(←だって、自身がエッセイの表紙なんだよ...)、中身は一人で砂場遊びをしている女の子のようなエッセイ。
エッセイブームの昨今。たくさんの本が出版され、読んできたけれど、2冊目、3冊目と読みたくなる作家さんは、そう多くない。そんななかで、亜和さんのエッセイとは気が合う。群れることができなくて、楽しそうな人々を横目で見つつ、一人で平気だとうそぶきながら、せっせと自分の世界を作っている感じ。
ケンカをして音信不通になったセネガル人の父親を綴った「パパと私」は、亜和さんを一躍有名にした名エッセイ。亜和さんの不器用さと優しさに、何度読んでもぐっとくる。一文字一文字が「愛してる」と言っている。
同居している祖父母との生活を書いた、「山男とじょっぱり女、ときどき、あやしい孫」も大好き。孫のレースのパンツを祖父が洗い、朝帰りを繰り返す孫に怒り狂う祖母。当然孫は口汚く反抗する。それなのに、祖父のことも、祖母のことも大好きなのだ。愛にはいろんな形があって、家族って変だ。
わたしは亜和さんを現代の向田邦子と呼びたい。
(↑いきなり大げさ笑)ずいぶんと口が悪くて不器用で、世界とあまり気が合ってなさそうだけど、この切なさは「父の詫び状」なのだ!







