
目眩
@etemotust
2026年9月23日
白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記
小野不由美
読み終わった
再読
話が動いて一気に読みやすくなる。
阿選の心境が語られるのを読んでいると、すれ違いにやるせなくなる。驍宗が阿選を評価し意識していたことを阿選が知っていたらどうなっただろうか?と思わずにはいられない。まあ、驍宗と阿選の在り方として、腹を割って2人で話すということはなかっただろうし、ないからこそ双璧だったのかもしれないので、どうあってもここにたどり着くのかもしれないけども。でもやはり、強すぎる光輝の横にいた阿選が、濃い影となりうるだけの器を持っていたことに想いを馳せずにはいられいない。引き篭もり続けた阿選が表に出てきたきっかけは、周囲からみれば麒麟の誓約であるだろうが、最も大きいのは琅燦との会話ではないか?と勘繰るとますます切ない。
琅燦は、優先順位が他の人々とひっくり返ってるんだろうし、それはいいんだけど、ほんとに次蟾が厭なので、これを斡旋したと思うと許せぬ。
1番の盛り上がりは正頼のところな気がしつつ、個人的には最後の恵棟の吐露が印象的だった。阿選は生きているが、阿選麾下は信頼する主を失ったのだし、それは主を奪われるのとは違う意味で酷い。
「それでもなお仕方ないのだと説得してほしかったし、主公がそこまで言うなら仕方ないと納得したかった。そのうえで、同じく罪を背負って、せめてもの罪滅ぼしに国と民のために働きたかった。その全て-ただの一つも残さず、何もかもを阿選は踏み躙った。」
