よろこびイサンディ "聖地アッシジの対話" 2026年9月24日

聖地アッシジの対話
聖地アッシジの対話
ヨゼフ・ピタウ,
河合隼雄
ヨゼフ・ピタウ氏と河合隼雄氏の対談集ではあるが、ピタウ氏は崇め奉られることの多い人生だったことも起因したのだろうか、ピタウ氏が河合氏の話を聞き、応答するという構図が殆ど成立することがなく、河合氏が聞いてばかりだった。 或いは河合氏もそのことに気付いていたかもしれないが、腹を立てるそぶりも見せず、スッと受けに回り、フランチェスコについての質問を向ける辺り、今もってなお語り継がれる程のカウンセラーであった河合氏の腕が鳴った場面であった。 河合氏の考え方の妙味を味わいたいのであれば、河合氏の単著を勧めたい。 加えて、この本を端緒として、河合氏を知ることが勧められることはあり得ない。 ただ、カウンセラーとしての河合氏を知りたいのであれば、数多ある河合氏と対峙した対談本の中でも、この本は屈指の出来栄えではあるまいか。 万人に一読の価値が必ずしもあるか、と言えば、難しい。 何冊か、河合隼雄氏の著作や対談本を読んだ向きであれば、読まれても差し支えないだろう。 この本の味はおそらく、河合氏の著作を何冊か読了したあとでなければ、分からない。
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