
はちみつの読書記録
@832_k
2026年9月24日
時をかけるゆとり
朝井リョウ
読み終わった
面白い、とにかく面白い
久しぶりに声を出して本を読んだ、クスッとどころではない、『ブハッ』みたいな堪えきれず笑い声が出るみたいな笑い方。こんなのは小学生の時に読んだ空想科学読本ぶりである。
メディアに出演している時の朝井リョウも見ていた故、エッセイを読んだ事でのギャップはそれほど大きくはなかったが、「こいつ、普段はイン・ザ・メガチャーチみたいな現代社会を生きる人たちのもやもやの言語化小説を書いているんだよな?」とふと思い出すギャップに彼自身の魅力さが増してしまう。
そして確かに小説家だわ、と思わざるを得ない奇行ぶりもエッセイの内容に詰まっており、紙を捲る手が止まらなかった。
私は、エンタメの見せ方として普段表でキラキラしている音楽人が、理不尽な試練で苦しむ姿をギャップとして見せるプロモーション方法に違和感を抱いており、最近は特に【ギャップアンチ気味】であった。しかし、朝井リョウのエッセイのような、『一つものに長けた完璧人間のような人が実は抜けている(バカなことをバカみたいに一生懸命やる)』みたいなギャップは、心が穏やかかつ、誰も傷付かないのが非常に良い。
夢に向かってがむしゃらに頑張り、苦しむ若者を見るのは非常に心動かされるものがあるが、近年のエンタメはそこに不必要な理不尽さを入れる事でエンタメとして盛り上げている部分に不信感を抱くことがある。
理不尽がないとエンタメは成り立たないのか、理不尽を抜いたエンタメは本当に面白くないのか、私は至極真っ当に音楽に魅力を感じ、人に魅力を感じるような音楽エンタメを作りたい。

