もぐもぐ羊 "とにかく、デモ!" 2026年9月24日

とにかく、デモ!
とにかく、デモ!
チョン・ボラ,
吉良佳奈江
作家のチョン・ボラさん、『呪いのウサギ』の人だな〜と読みはじめたのだけど、デモへの参加の本気度というか声を上げるために連帯することへの熱量が高い。 序盤は2022年のハロウィンの梨泰院で起きた雑踏事故やセウォル号の事故に対する補償を求める署名集めやデモについて。 署名台には犠牲者への焼香台や遺影もあり、亡くなった人たちの死を悼む場としても機能していた。 また連帯しながら活動してる様子も紹介されていて、チョン・ボラさんが参加していたセウォル号の署名集めに全国障害者差別撤廃連帯(全障連)のメンバーがたくさんサポートをしてくれたそうだ。 全障連の人たちは活動に慣れているので、夏の暑い時に休める場所を教えてくれたり、飲み物や食べ物を差し入れたり、もちろん署名集めに協力するなど手厚くサポートしてくれたという。 それからチョン・ボラさんは全障連のデモに可能な限り参加するようにしていたそうだが、全障連で食事が必ず出る理由は、車椅子で入れる飲食店がほとんどないかららしい。 スーツケースを引いて歩道を歩いていても段差がないのは、全障連の人たちの活動の成果だという。 障害者が便利な街は誰にとっても便利な街だという当たり前のことに気づかされた。 数年前に骨折して松葉杖で日比谷駅から有楽町へ向かう地下道を移動していた時、全然バリアフリーではなく、どうしても階段を上って下りないといけないところがあったりして、泣きそうになったことを思い出した。 一応階段の上り下りはリハビリで練習したけど、外で実際に階段と向き合うと少し怖かった。 それでも私は松葉杖だからなんとか階段をこえて目的地に着くことができたけど、車椅子の人はどうしているんだろう? 有楽町駅から日比谷駅に戻るコースはさすがにインフォメーションの人に聞いてなるべくエレベーターがあるルートを教えてもらった(エスカレーターはなるべく乗らないよう言われていたので) 複雑なダンジョンに隠しエレベーターがあるみたいなイメージで動線は最悪だったけど階段を使わずに移動できた。 東京オリンピックでバリアフリーのことを随分アピールしてたけど全然ダメじゃん!と思った。 本に話を戻して、全障連が地下鉄で行ったデモは地下鉄運営会社と警察の意地の悪い対応(もはやカウンター)でかなり危ない状態だったようだ。 またデモのせいでダイヤが乱れたなどという地下鉄利用者がデモ参加者に悪印象を持つように仕向けるなど邪悪すぎて驚いた。 こういうところにも分断する人たちがいるんだなと。 『みんなこうして連帯してきた』では障害者の活動については一章くらいしかなかったけど、それは著者がゲイで自身が調べたり参加した活動が性的マイノリティーに関するものが多かったからなのだろうなと思った。 ソウルでは全障連のデモに別のデモに参加していたドラァグクィーンが合流して一緒に座り込んだりもしたらしい。 ただ一緒に過ごすというのも連帯のひとつだなと思った。
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