
本読みの旅人
@hi_tommy930
2026年9月24日
預言者の歌
ポール・リンチ,
栩木伸明
読み終わった
自分の愛の一番いい部分がむだになり、ものごとがいとも簡単に別ものとすり替わり、すべてを支配する力の法則によって人生が無駄遣いされ、その法則の支配下では彼女はひとつまみの塵ーというか耐え抜いたちっぽけなしるしーに過ぎないことに気づく。p289
世界の一部は何度も何度も終わる。世界の終わりはいつも限られた地域のできごとである。世界の終わりはあなたの国や町へやってきて、あなたの家のドアを叩いたあげく、あなたではない他の人々に向けられた短い警告、短いニュース、語り継がれるできごとの遠い響きになり果ててしまうのだ。p337
エイリッシュが妹アーニャからの国外避難の提案を受け入れられず、もっと早く決断していればと後悔し、父サイモンのご近所さんミセス・ギャフニーは一か所に住み続けることに理由なんてあるかしら?と言い、モリーが最後の最後に行きたくないと叫ぶ。ガザやシリア、ウクライナといった国外だけでなく、国内の被災地域で危険に晒されながらも残り続ける人々に、なぜ早く避難しないのかと言うのは簡単だけれど、全部捨てて逃げるって当事者にしか分からない重さがある。だからこそ、その重い決意を持って逃げてきた人々を受け入れられる人でありたい。
と、某国大統領の国連演説を聞いて、軽く絶望しながらも思う。
