utautomo "文化の脱走兵" 2026年9月25日

utautomo
utautomo
@timeescape
2026年9月25日
文化の脱走兵
文化の脱走兵
奈倉有里
前作の『夕暮れに夜明けの歌を』を読んだときに受けた印象は変わらず、やはり柔らかなお人柄だなぁと思う。 強い主張としてではなく、あくまでもひとりの人間として、非戦を真剣に訴えている。その真摯な姿勢に胸を打たれました。 文化というものを通して考えること、そして、その力を信じていることがとてもいいなぁと思う。 「文化というのは人を彩るものである」という前作で印象に残った言葉があったけれど、文化的なものがあるからこそ、私たちは豊かに生きられるのだと、わたしも思っている。それを戦争によって奪われてしまわないように、脱走する。文化を守るためにそこから逃れることは、讃えられる行動なのだと思った。 幼少期の思い出にも胸がぎゅっとなる。 あたたかくて、少し寂しい。そんな気持ちになった。 そして、奈倉さんが柏崎に居を構えるという最後の章には、なんとも驚かされた。 いったいどんな覚悟を持って、そこに住むことを決めたのだろう。原発のある街に、当事者として暮らすということ。そこでどんな暮らしをし、何を感じるのか。 これからの奈倉さんの暮らしが、とても気になります。 観る気になれていなかった『ドンバス』も観てみようとこの本を読んで覚悟を決めました。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved