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@reads193
2026年9月26日
タタール人の砂漠
ディーノ・ブッツァーティ,
脇功
読み終わった
国の外れにある奇妙な砦、北に広がる砂漠などのイメージから現実離れした、不思議な出来事が待ち受ける小説なのだろうと期待して読み始めたが、途中でこれは人生の物語だと気がついた。しかも、英雄の輝かしい人生ではなく、ごく普通の、いつかはきっと素晴らしい機会が訪れ何もかもが報われると信じているだけで実際は何も起こらない、語るべきことなど何もない人生だと。幻想に執着してその場を離れられずにいると、時はいつの間にか10年、20年と過ぎ、ついに運命に選ばれなかったことを知る。能動的に選択をしているつもりでも、現実を直視できていないと置いてけぼりを喰らう。30歳という、人生でも選択をあらゆる場面で迫られる年齢にある私は、砦に取り残されないようにできるだろうか。
