Ayako "「ネルソンさん、あなたは人を..." 2026年9月28日

Ayako
Ayako
@aya_rb
2026年9月28日
「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」 ベトナム帰還兵が語る「ほんとうの戦争」
平日昼間だったけど若い人からご年配の方まで、映画館はほぼ満席だったかもしれない。 始めから強烈なフラッシュバック、過覚醒、セルフネグレクトの描写で、これは覚悟して観ないと、と思って緊張した。 占領地である沖縄の描き方、これが今も続く沖縄の苦難であることを突きつけられた。ベトナムでの戦闘のシーン(というより、あれは虐殺)も本当につらくて、途中で涙が出てしまった。 ある一面から見れば差別や貧困やDVのトラウマの文脈もありつつ、それでも加害者であることを引き受けなければ人生をもう一度始めることはできないのだ、ということを容赦無く描いている気がした。「戦争は被害者を生み加害者も生む」。そして新しく歩み始めてもトラウマの影響がなくなるわけではなく、ふとした拍子に甦って生涯苦しむこともちゃんと描かれていた。 観ている間は、本まで読めるだろうか、と思ったけど、観終わってからは、ちゃんと読まなくては、と思った。映画だから描かれたこと、描かれなかったことがあるはずで、特に家族のことは映画ではマイルドに描かれている面もあるんじゃないかと思う。 戦争トラウマは、本人だけじゃなく家族も苦しめるものだから、描ききれなかったであろう家族の苦しみも、本で描かれているといいなと思う。戦争の苦しみは、前線で戦った人だけのものではないから。だから戦争なんて絶対だめなんだ。 “Did you kill people?” と聞かれた時に、兵士は”Yes, I did “と答えることになるのに、戦争を始めた為政者は、きっと”No!”と涼しい顔で答えるんだろう。国の間にどんな緊張関係が生まれようと、外交努力で戦争をしないですむようにすることがあなたたちの仕事なんだ、と言いたい。それがちゃんとできた方が、勇ましいことなんか言ってるよりすごいことではないですか?と。 つらい映画だし、トラウマ体験がある人は無理しない方がいいけれど、少しでもぼんやりとした戦争への不安がある人は見てほしいな、と思った。不安が現実になった時に生み出されてしまうものが、このネルソンさんの語りの中にある、と思う。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved