
紫香楽
@sgrk
2026年9月29日

BUTTER
柚木麻子
読み終わった
おもしろかった〜 長かった
ちょいちょい合わないところもあったけど「そうだよね〜」という描写もすごくたくさんあってよかった。
私自身はかなり降りてる場所での話だったけど、降りてても結局女であるというだけで一生ジャッジされて好き勝手言われるわけなので、そういう話は共感がある。
全体的にやや結論ありきで、途中の言動ややりとりに無理やり感を感じるところもあったけど、小説のそういうのは相性だよなと思う。
特に里佳が心を開いていない相手に突撃し続ける状況が多かったので、そういうところはやや不自然にも思えるようなやりとりになるのは仕方ない気もする。(相性だと思うが…)
「料理振る舞いたい相手は彼氏じゃないな…」と思ってたとこ、「そうだよね伶子だよね」と思って読んでたんだけど、最終結構色んな人が振る舞われてたのでハブられる誠草だった。
仕事の大変さは同業として共有できるけど戦友ではないって感じなのかな。
篠井の家にみんな集まるようになるところでかなり話としてはめでたし!な雰囲気になるわけだけど、そこからさらにもう一山あるのがいいなと思った。
一番大きいのは里佳と伶子のシスターフッドだと思うんだけど、篠井、北村、有羽なり誠なり(パーティーには呼ばれないけどSOSには絶対駆けつけると思われている)、いろいろな人たちとゆるく繋がっているのがいいなと思った。
ラスト伶子が篠井と不倫してたのでは?という勘繰り、そんな〜と思ったけど、要するに親と同じことだけはするなという自分への縛りが解けたということなんだろうなと思った。
里佳自身も独りよがりで勝手に人を決めつけて喋りすぎだろと思うんだけど、そこはカジマナと似たところがあるキャラ造形としてそうなっているのか、意図せずなのかは不明。
最終カジマナは現実を捻じ曲げて語る人だと分かるわけだけど、中盤の「現実を捻じ曲げて話してますよね」凸をするとき読み手として気持ちがついていかなかった。
まだ「こいつ嘘つきじゃん!」と読んでいる自分が強く思えてないのに既に里佳が暴走してて「失礼じゃないですか?」になってしまう。
カジマナは里佳に復讐するし、実際とんでもないやつだと思うんだけど、中盤以降インタビューしてる間の二人のパワーバランスはやや偏ってしまっており、その間里佳のほうが強くなってしまっていたからな〜…という感じもある。
あの間に怨恨育つだろ…と思った。
父にあったのは孤独ではなく恥だろうなという描写があるけど、カジマナが里佳に復讐した理由も恥なんじゃないかと思う。
そのへんの関わりのこと無視して「自分みたいな人は滅びていくんだろうね」って言ってるのはなんか…? 結局カジマナに対して人としての敬意を失ってたんだろうなと思うので自分がインタビューするの降りたら良かったと思う。
もちろんだからカジマナはあの復讐をしてもいいとは全然思わないけどね。
自分もああいう復讐されたことあるのでオモロかった。
その人も現実を捻じ曲げてたな。
里佳が最終的に自分の思うまま生きられるような人になってよかったなと思った。
関係が壊れた人たちとも時間を置いて歩み寄れば修復できることもあるよという話なのもよかった。
いやにしても伶子が篠井と不倫……そか…… 嫌だが…… そか……まあ個人のことなので自由にしてくれと思いますが……
にしても客間三つはいくらなんでもデカすぎだろと思った。

