W7Ed
@4nTeG00N
2026年9月29日
かわりに嘘
鈴木七月
読み終わった
奇…奇才だ。面白かった。テキトーで変な人だらけ。日常からちょっと外れているけど、絶妙に地に足がついてるというか。
この本は、夏目の一人称語りなので、夏目からみた物語だ。でも、謎めいていて嘘つきな叔母、宇曽川ひかりは夏目をどうみていただろうか。ひかりの嘘はなかなか心を開かない夏目の心配性を刺激し、夏目のアクションを引き出す、巧みなコミュニケーションになった。宇曽川ひかりの饒舌でテキトーな嘘の言葉の中に、夏目への本物の想いがひとこと混ざる。
当たり障りのない会話や親切心、同情では、人は心でつながり合えない。嘘、ユーモア、噂、秘密…下世話はめんどうをうむけれど、これほど人と人との間に瞬く間に親密さをうむこともないわけで。人と関わって生きるというのは、あたたかくて、めんどうで、楽しいことだ。
