
阿久津隆
@akttkc
2026年9月20日

凍
トーマス・ベルンハルト,
池田信雄
読んでる
布団に入ってベルンハルトを開くと「葬式」「恐ろしい」「いらだたせ」「不気味」とたちまち辛気臭い言葉が並んでいて「そうだその調子だ」といううれしい気持ちになるのだが、不意に
p.78,79
長い夜々彼は、まだ光が点り、話が交わされ、読書がなされている祖父母の部屋のドアにすき間が空いているのをこよなく愛した。祖父母がふたりで寝ているのを見て楽しんだ。「羊がいっしょに寝ているみたいだ」と感じた。ふたりの呼吸がふたりをひとつに結び合わせていた。
とあってびっくりするというか、『石灰工場』でも感じたけれど、ベルンハルトには優しいふたりの関係みたいなものをちゃんと信じているようなところがある気がして、そういう面が見えると、どういう気持ちで読んだらいいのかわからなくなってぎょっとする。逆に辛くなるというか、罵詈の言葉だけのほうがずっと明るく感じる。








