
語彙力ナシ子
@nashiko03
2026年9月29日

割れたグラス (アフリカ文学の愉楽 1回配本)
アラン・マバンク,
桑田光平
読み終わった
「爆発しろ、嘔吐しろ、お前の中にある情熱を見せてくれ!」
あまりに情熱的な言葉に惹き寄せられて、思わず手に取った一冊の本。
物語の舞台は、コンゴ共和国の港湾都市ポワント=ノワールの下町にあるバー"ツケ払いお断り"。主人公の「割れたグラス」は、バーの店主に頼まれて、変わり者の常連たちとの日々をノートに綴ることになる。
《頑固なカタツムリ》《パンパース男》《印刷屋》《蛇口女》、そして《割れたグラス》。字面だけではどんな人なのか想像できない登場人物たちだが、それぞれに強烈な個性があり、「傷」がある。正直素面で聞くにはキツい話もあるが、自分の傷を語る彼ら/彼女らの表情はどこか誇らしそうだ。
その姿を一歩引いたところで見ていた《割れたグラス》も、次第に自分の過去について語り始める。
薄暗いバーの蝋燭の灯りに照らされながら、登場人物たちがこちらに顔を向ける。
自分のワインを飲み干せ。話はそれからだ。
爆発しろ、嘔吐しろ、お前の中にある情熱を見せてくれ。
