割れたグラス (アフリカ文学の愉楽 1回配本)

51件の記録
- fuyunowaqs@paajiiym2025年7月6日読んだとあるバーの常連である主人公が、周りの酔客から打ち明けられる傷跡の物語を書き留めた作品。伝聞を書き記した内容と主人公自身の言動がシームレスに繋がっていて読みやすい。 本書の特徴として、古今東西のさまざまな文学作品の名前や設定を引用しているが、あまりにも引用が多い(訳者あとがきによれば170以上とのこと)ので、イソップ寓話のカラスを思い出した。知っている人はひとつひとつ寄り道をするように記憶の中の読書体験を掘り起こしながら楽しめるだろうし、知らない人はこの場面で引用された作品はどんな内容だろうと想像しながら楽しめると思う。ただ、個人的に溺愛している作品の引用のされ方が気に入らなくて腹が立ったし悲しくなってしまった。
- fuyunowaqs@paajiiym2025年7月3日読んでる区切られている前半部を読み終えた。 おもしろい・気持ち悪い・くだらない、のバランスが絶妙で楽しい。好みの内容ではないのに、欲にまみれた各人の語りが薄っぺらくてビビッドで転がされるようにページをめくってしまう。 実在の人物や作品、商品の名を借りる場面が多く、注釈が細かい。全部拾っていては冗長になるから省略されたのだろうが、112ページの『コレラの時代の愛』に注がついてないのはすこし不自然に感じた。
- fuyunowaqs@paajiiym2025年7月2日読み始めた発売前から気になっていたものの、公開された書影が不気味で本棚に迎えるのをためらった……けど思い切ってようやく手に取った。 国書刊行会は海外文学の翻訳を精力的に扱ってくれるので毎月欠かさずチェックしているが、数年音沙汰のないタリアイ・ヴェーソス・コレクションの2冊目と3冊目について、そろそろ続報が聞きたい。
- Y_KATSUKI@k2_44162025年6月30日読み終わった癖のある人物たちと文学作品のタイトルが入り乱れる語り口が魅力。 〈やっぱりお前は作家に向いた顔をしていると思う、それに、お前は人生をバカにしているだろ〉
- シモン@yansimon071103202025年6月8日買った読み始めた読み終わった期待感 冒頭数十頁はどうしよう、合わないかもと不安だったがヤヴァイ!《パンパース男》の登場から一気に面白い🍺会話も地の文も全てが読点で連なっているのもあって中々読むのをやめられない👍 読了(6/17) 最高最高最高ー! 酔いどれたちの巣窟"ツケ払いお断り"で語られるアル中たちの人生をアル中が記録しているノート。全文ほぼ読点で繋がっており書き手《割れたグラス》が酔って書き殴っている感が伝わる。だからそこに書かれている事も聞いた話も嘘かまことか分からない。でもそんな事どうでも良くて、皆それぞれ何かを埋める為に飲みまくり酔いまくっている。 《割れたグラス》は文学オタクなのだろう、事あるごとに世界中の文学のタイトルや一文などがノートに散りばめられていて物凄く脳が刺激される🧠⚡️もっ文学を読み漁りたいそんな気持ち。 『ヤマアラシの回想』も絶対読む!
- 高橋|往来堂書店@frog_goes_home2025年4月28日読んでるここ数日釘付けになっていたが、まもなく終演。 「自分の性生活がタタール人の砂漠みたいになっていることはわかっている、(p.209)」 くだらなく、しかし妙に的確な表現に唸る。