
サヤ
@sayaemon
2026年9月30日
ポトスライムの舟
津村記久子
読み終わった
第140回芥川賞受賞作
貧すれば鈍する、の話ではあるのだけど、惨めな重苦しさは然程無く、むしろ不思議な風通しの良さも感じるのは、どこか淡々とした主人公のキャラクターによるものか、それともやっぱり文章の力なのか
主人公だけでなく、周囲の誰にとっても人生は険しく、生活は手強い
その十人十色さを、積乱雲を眺める側と、正にその直下にいる側に例えているのが好きだった
同収録の「十二月の窓」もそうだったけれど、自分の人生は他の誰とも違う、だからこそ自分だけの逃げ方、闘い方、見守り方があるんだと気付けると、煮詰まった毎日の中でほんの少しだけ一息つける気がした



