ポトスライムの舟

64件の記録
- 蛍@bcgcco2025年8月21日読み終わった世界一周分のお金を貯めて、自由とはこんなにあっけなく手に入るものなのかと拍子抜け、安堵したのではないか。これからはいつだってあのポスターの世界へ行く選択肢がある、という意識が、ナガセを自由にさせたのでは。 親しい誰かを思うこと、心配すること、励ますこと、辛くも代え難い日々の営みを得た主人公の爽やかなラストが素晴らしかった。時間を空けて再読したい。
- あるる@aru_booklog2025年8月12日読み終わった@ 本の読める店fuzkue初台積読から📚 会社員として働いていると、自分の時間の切り売りの連続だなと冷めることがあるので、自分の年収と世界一周旅行の価値が同じだと気づく主人公を見て、わかる〜〜って身悶えした。そこだけを見ると本当に働きたくない!ってなっちゃうからそれ以外の働く理由を見つけたいと常々思う。そんな時に周りの人との繋がりが、やけくそな自分の気持ちを救うことも大いにある。本当に。りつ子あんた偉いよ〜って思いながら読んだ。後半のお話はパワハラの描写がばっちりで心を痛めながら読む。
- まっつ@mattus_1232025年7月16日読み終わった積読の山が崩れた時に目が合った気がして読み始めた。芥川賞受賞作の「ポトスライムの舟」と「12月の窓際」の2作収録。結果としてどちらも私に必要な作品だったので、本にも"縁"というものは存在するのかもな〜とスピってしまった。 ポトスライムの舟は、主人公のナガセが自分の年収と世界一周旅行の旅費がほぼ同額だと気づくところから話がスタートする。話の舞台が彼女の職場から船の上にシフトしていくのかと思いきや…良い意味で期待を裏切られた作品。 12月の窓際は、人によっては読むのに覚悟がいる作品。最終的には前向きに話が閉じるけれど、職場でのパワーハラスメント被害の真っ只中にいる人、もしくはその傷が深いところで燻り続けている人はかなり負荷がかかる作品なので要注意。
- nessie@nessieayako2025年6月22日読み終わった表題作を読了。時代を経ても変わらない美しさのある話だと思うのだが、それでも氷河期世代の端っこに立ったことのある立場として、時代性的なものにも気持ちが揺さぶられる。リアルタイムで読んでいたらどんなふうに感情が動いていたのだろう。
- momiji@momiji_book2025年6月12日読み終わった表題作は、自分の年収が世界一周に替えられる、という着眼点が面白いと思った。 淡々と語られていくが、周囲の状況・事情は重くままならさを感じる。 「十二月の窓辺」は、ツガワの心境がかつての自分と重なりひたすらにつらかった。
- 萌@macmac_03152025年6月4日読み終わった解説を読み込んでしまうと感じたことに上書きされてしまう気がして、いつも飛ばし読みをしてしまうのだけれど、今回目に止まった「三人称」という言葉は、この本が読みやすく自分にとって程よい距離感にいた理由だったかもしれないと気づかせてくれたので、良かった。平熱で文章をすらすらと噛みこなせて良かった。
- 萌@macmac_03152025年6月1日読んでる10年来の友だちが1年間カナダへ留学するそのお見送りに向かう長い電車の中で読んだ。彼女に送った餞別の、お返しを昨日くれた。香りの本の栞。記憶に焼きつく読書体験になった。面白いので幸せだった週末の締めくくりに眠くなるまで読む。(読書感想ではなく日記)
- 橋本吉央@yoshichiha2025年5月3日読み終わった「抑制の効いた文体」という表現があったが、なるほどなあと思った。文体もそうだし、物語として起こることも身の回りで破天荒さがあまりない。考えが変わるきっかけになったのが、自転車のブレーキパーツを盗まれて事故にあいそうになった、というエピソードで、それもなんとも、劇的でない感じがあって、とても身近感がある。 淡々とした文体でありつつ、テンポがよく、会話・プロットが進む部分と語り手が内省する部分のバランスがうまいように感じた。 作品としてのメッセージとしては、そこまで自分には刺さらなかったけれど、いわゆる就職氷河期世代的な、快適な環境で働くことの難しさみたいなものに対して、腐すでもなく、激するでもなく、絶望するでもなく、できることを淡々と模索する感じが印象的だった。
- よむよむ@md_152025年4月17日読み終わったなんのために働くか。 生きるため、家族のため、好きなことにお金を使うため、色んな理由があるけれど、 生活のためだと頑張れないことも多いからこそ 主人公みたいに世界一周旅行を目標にすることは壮大ですごくいいことだと思う。 帯付きで平積みされていて直感で買ったけど2009年の芥川賞受賞作なんだと知らなかった🫢
- つな@tuna_27_27_272025年4月9日買った読み終わった2025/04/01~04/17 思ったお仕事小説とは違ったなあと… あと、芥川賞を取ってるだけあって(?)、ちょっと難しいなって。 賞を否定してる訳じゃなくて、ただ単に私の理解力が足りないだけ。かな。