
本箱
@POPUP7days
2026年10月2日
もの食う人びと
辺見庸
読み終わった
選書サービスで来た一冊
●印象に残った文章
優しい目をした囚人を選んで、味のほどを尋ねた。
●感想
言葉選びが美しく、かつ想像しやすいがために、ゾッとする情景がそのまま口に入ってきたような感覚が度々あった。
戦地や刑務所、貧しい国々、もしくは禁じられた美食、そういった「のどかな日常」とはかけ離れた場での食文化を追い求めている記録なので、当然ではある。どえぇ…とたまに呻きながら読んだ。
本書は平成9年が初版で、つまるところスマホがない時代の探求記。インターネットは黎明期だろう。写真や文章から漂う生々しさが、きっと新鮮だったに違いない。
最近のネットには一度検索すれば鬼のような量の情報がヒットするし、動画に写真に文章になんでもござれだけれど、こういう生々しさはあまり見かけない気がする。もしくは自ら避けてるのかもしれない。選書サービスで受け取らなかったら、自分で買うことはない一冊だったろうから。
どうしても食を楽しみ(エンタメ)の1つに数えている私には、各所での生活には馴染めそうにない。
あまりにも知らない世界だった。