
せきららこ
@raraco1357
2026年10月3日
読み終わった
借りてきた
読んだ
誰にだったか「エッセイ」という紹介を受けたような気がしていたが、実際のところ私はこれを「創作物」として読むしかないように思った。嘘と創作の話。小説家が作り出す虚構について。真偽はどうでもいい。どっちにしろわからないし、その判断がつかないような作りになっていると思う(作品を表す言葉にエッセイとか小説、という単語は見当たらない。「連作短編集」とだけ。見落としてるかもだけど!)。
エントリーシートという嘘。捏造される記憶。自分さえも騙すことのできる作り込まれた世界。虚構と、偽物。箱を開けて、中を覗いて見たら、そこにはまた箱があって、その箱を開けて中を覗く自分がいる、みたいな連作短編集でした。一つ一つの物語を読み終わった後、タイトルを噛み締めることができるのも楽しい。特に私が好きなのは「小説家の鏡」。小説家と占い師が対になって、共鳴するのところは、互いが鏡の中の自分になっているようだったし、小説家が世界を作り込み、登場人物となって世界を生きる様子には、「小説家の鑑」といえるのではないか……?などと思った。
きっとたくさんの人が、本を読んでる途中、読んだ後に「小川哲」を検索したと思うし、wikipediaを見たんじゃないか。私は見ました。ここに書かれている情報もまた、虚構なんだよな、と思いながら。

