君が手にするはずだった黄金について
224件の記録
- すずめ@suzume_02022026年9月28日読み終わったエッセイのようだけどちゃんとフィクションの小説で、小川さんという人物像がすごく描かれていて面白かった。誰にでもある承認欲求、それを求めるために踏み外してしまった人たちの果てがリアルで良かった

たこ@flatship282026年9月26日読み終わった買って良かった。小川哲さん初だったが、大変好み。誰しもにささる虚構がいくつも出てくる。ただ後味悪く締めるというわけではなく、それを受けた主人公(小川さん)が自省や自問をしていくので、自分でもそれについて考えさせられた。いくつか共感ポイントもあったし、あとはユーモラスで思わず笑ったところもあった。

昼寝ねこ@hiruneko2026年9月25日読書メモ感想『地図と拳』で直木賞『君のクイズ』で日本推理作家協会賞を受賞した小川哲さんの哲学的自伝的私小説エッセイ風短編集(そういうジャンルがあるのかわからないけど😅)東日本大震災前日の3月10日に拘ったり、嘘や偽物の存在に嫌悪したりと、小川さんの頭の中や普段の生活をチラ見させしてくれて面白かった。怪しい人物に関わって翻弄されながらも冷静に対処する小川さんは、面倒くさい性格ではあるが意外とイイヒトなのではないだろうか。少々クセはあるがずっと心に残りそうな作品だ。随所にお薦め小説の紹介があるがたぶん読むことはないと思う。





ヨガむらさき@dolphon2026年9月24日読んでる面白い。まだ80ページくらい。 主人公ストイックな読書家だ。 作者の小川さんは大学時代、知識不足をどうにかするため岩波文庫の緑、赤、青を毎日一冊読む試みをしていたらしい。読書界隈こわい
すなまち@suna_mathi2026年9月23日読んでる表題作の『君が手にするはずだった黄金について』 いろんな角度で、自分がいま滞っていると感じているいろいろなものに刺さったな。 p.151 価値観の違う人間に「黄金律」を押しつけられた時ほど厄介なことはない。必要のないお節介や、必要のない忠告を与えられただけでも良い気分はしないというのに、本人は良かれと思ってやっている。 いま正に会社勤めで通奏低音のようにスリップダメージを与えられているのがこういうことで、ほんとそれな!と p.162 何もかもがうまくいっていて、摩擦のない人生に創作は必要ない。 書き手が主語の文脈だったけど、読み手も同じで、苦しみや悩みがある時にこそ創作は必要なんだと思う。そんな時に創作の世界に触れられないと予後が悪い。 …ということを、この前友達と飲んでいて思い出させられた。仕事の愚痴をこぼしまくっていたら、「最近小説とか映画ドラマとかフィクションに触れる時間ある?」と。確かになかった! 義務にするのは違うけど、すこやかな暮らしのバロメーターの一つに加えるのはよいね。 p.194 きっと片桐は、金が欲しかったのではなかった。才能という黄金を掴みたかったのだ。自分に才能がないことを自覚しつつ、たとえ偽物でもいいから、自分の才能を誰かに認めてもらいたかったのだ。 「才能」とか、あとは「やりたいこと」とか「一貫したストーリー」とか、全部現代の呪いかもしれない。抜きん出た何かがあって、それが本人の目指しやりたいことであって、その世界の高みに向かって励み何かを成し遂げるというヒストリーがあること。 人生はたぶんもっと平凡で、なるようにしかならないし、そこに優劣も善悪もないのにね。

らこ@rakosuki2026年9月21日読み終わった最近エッセイを読んだので、今度は小説に挑戦。一編目の「プロローグ」が少し村上春樹を彷彿とさせる気がしたけれど、ほかの作品はまた違った印象。 どの短編の主人公の名前も小川哲。どこからがフィクションなんだろう。小説の書き方を主人公が語る場面を読む限り、リアルな話が多そうに見えて、ほとんど作り話の可能性も? この中では表題作と「偽物」が面白かったが、まだ自分の好みに合うのかがわからない。 次は『君のクイズ』を読もう。





読書のために生きる人@読書中毒@reeding_holic2026年9月18日読み終わった全体として、嘘で塗り固めた人が多く登場するイメージ いいとか悪いとかそういうのではなくて 結局辻褄が合わなくなって破綻する。 デイトナの偽物にしろ ポンジにしろ はたまたオーラ占いにしろ でも、ここまで重度ではなくても 誰しも小さな嘘というか そういう見栄みたいなのは抱えてるんじゃないかなぁと だから うっ! ってなるシーンもありますよね。 取り敢えず デイトナの真贋は見極められるように勉強しとくわ。
ブタ@konomi15392026年9月18日読み終わったプロローグ 自分が就職活動に悩んでいた時に、手にした本。 就職活動をしないというのは、情けなく不甲斐ない行為だと思い、しかしどうしても就職に踏み切れない自分の心情にヒントを与えてくれるような、プロローグだった。そうだ!自分は何て傲慢でわがままなんだろうと気づいた。就職をする人は皆んな自立するため、安定したお金を稼ぐため、自分の好きなことをするためなど、自分のために就職をしている人がいるのと同時に、家族に迷惑をかけないため、親に安心してもらうため、恋人を養っていくため、結婚して子供を産んだときの養育費を稼ぐためなど、人のために就職する自己犠牲的な人もいるのを思い出した。私は自分が結局大好きで、自分の夢のために、家族に迷惑を不安を与えてまで就職を捨てようとしていて、情けないなと感じると同時に、就活をしない決めたからには夢の為に精一杯やれることはやろうと思った。彼は就職活動をしていく過程でフィクションを創造することに可能性を見出していく。現実を通してフィクションのまま生きていくのではなく、フィクションを通して現実を生きていくのと、どちらが彼に適していたか。それは圧倒的に後者で、彼は最後まで就職活動をしなかった。何も悪くない。ただ適正に従っただけだ。立派な選択。 三月十日 記憶って本当に不思議。忘れたくても忘れられないのは分かるけど、急に記憶が何の前触れもなく嫌な記憶を回想しないといけない時があって、本当にしんどい。私もこの主人公のように、そんな記憶の暴力に己を守る為に、捏造して言い聞かせて思い出に上手く馴染ませて生きてきたのかもしれないと思った。でもいつか、忘れたという感情すら忘れてしまう1番悲しい世界に行くのなら、忘れられずに悶絶している世界の方がまだ温かみのある世界なのかも? 小説家の鏡 占いというのは、人を騙す行為であるというのは断定できないと思った。その人の中に何かを与える、それが行動力、心的救済、などなど、、それがマイナス方向に働く可能性もあれば、プラスに働く可能性もあって、、本人の人生をいい方向へ促す占いとかがあればいいのにね。占い師全員、他者の救済を目的としてくれていたらハッピーなのにね。 君が手にするはずだった黄金について 目に見えるもの、人に褒められるようなものを手に入れることが、自分自身を肯定できる唯一の方法なのだとしたら、例えのちに地獄を見ようとも、一瞬の輝きを打ち上げるためだけに奮闘する気持ちもわからなくはない。 彼は、高級な暮らしを得て快楽を得るのではなく、株の運用能力という才能を得て快楽を得たかった。しかし、才能というものは、どんなに追い求めても 手に入らない先天的なものだ。才能のない人間が、才能を得た時に得られる快楽を疑似体験したければ、そうするしかなかったのか。なんて悲しいの。 しかし、そんな嘘まみれの虚構まみれの人間を軽蔑しようとしていたラストに、それは創作者も同じなのではという語り手の問いに、度肝を抜かれた。確かに、嘘をいかにキラキラしたものに変換して、受け手に信じ込ませるかという点では、同じだ、、。本質的には変わらない。びっくり。 偽物 内面がギラギラしているとは、コンプレックスの塊という言葉がとても腑に落ちた。私も劣等感を抱いている時は焦燥感から誰に対しても敵意をむき出しで、誰のことも信用できなかったから。 創作できる人間というのは天才、才能があるから創作できるのではなく、実社会を生きる上での才能の無さが発端となりそのコンプレックスを埋める作業が創作なのか。つまり、才能があれば創作なんてしなくていいし、才能のないものが雄一救われる場所が創作なのかもしれない、、。 創作は虚構性を孕んでおり、それゆえに、虚構にまみれた人を思いっきり糾弾できない「僕」、、何とも言えないね。 受賞エッセイ 小説家の定義。資格や称号がなく、通らなければならない道筋も決められていないからこそ、はっきりと断言できない。安定感や安心感が一切ないという不安、しかしそれらを代償に、自由を手に入れられる。小説家という職業は見えない世界を見なければならない。しかし現実はどうしようもなく襲いかかってきて、それらをどけようとするのではなく、それらを育みながら虚構の世界へと一緒に連れていく、虚構の世界と現実が出会い、それらの境界線が曖昧に混ざり合った瞬間に世界が青々と広がっていく様子が美しかったなー
陶器@mangata__2026年9月17日読み終わった朝井リョウが好きな人は絶対好きな文体だなと思う。つまり大好きです。なんて面白いんだ。 短編の連作で、1つ前の作品のフレーズが次の作品に乗ってくるおしゃれな構造。(篠突く雨はしびれました)読むのが楽しくて久々にページをめくる手が進まない読書体験をした。

- 🫶@sorryimbusy2026年9月6日読み終わった虚構、記憶の美化、承認欲求と嘘… 無意識に考えないようにしていたことを見透かされるような文章。 小川先生本人が主人公で、フィクションとノンフィクション(?)を行ったり来たり。 とっても読みやすくて一気読み。 私も小中学生のときに宗教的に人気だった先生が苦手だったな。
のっぽ書店@harabook2026年9月3日読み始めた読み終わった同級生だと判明した小川さんの私小説。主人公は小川哲という小説家。でも内容はおそらくフィクション。しかし、フィクションとは思えないぐらいのリアリティでほぼ小川さんの実話と思って読んだ。自分の中にある何やら黒い塊みたいなものにずっと指をかけている気がして内省しながら読んでしまった。
- Masayuki Kojima@myrskj2026年8月31日読み終わった小説面白いな、と久しぶりに感じた。加えて、本編以上に解説のパンチ力がある。頼もうか迷った替え玉を、食べ始めと遜色なく食べられた、そんな読後感。
- 本飲む外科医@honyomudr2026年8月30日読み終わったまた読みたい2026年読了本2026/8読了本素晴らしい 主人公が妙に擦れていて様々な事象を斜めに見る 周りにいる変な奴が自分に似ている部分もある 登場人物同士が各話でも繋がっていて その全てに自分と繋がる部分があり 現実とフィクションを行き来するかんじ 最高 再読必須
本を読みたい医学生@wanttoread77162026年8月30日かつて読んだ小川哲の短編集。2作品目の「3/10」が秀逸。 東日本大震災(3/11)の前日の3/10、僕は何をしていたのか? それを明らかにしようとする主人公は、彼の身に振りかかろうとしていた「3/11」に気がつくはずもなかった。- tanakalajunko@tanakalajunko2026年8月30日読み終わった物凄く不思議。 なんとも言えず不思議。 まだ80pあたりだけど。 【読了】 前半、なかなか世界観が理解できず、一旦数日放置。 途中からトライし直したら、表題の短編以降、ぐわーっと集中して読了。 初めて読んだ作家さん。 よくお名前を見かけるので、買ってみたけど、結果として、面白かった。
乖離@karu2026年8月27日読み終わった主人公の僕は小川哲自身。 でも、作中にも出てくるようにこの物語は可能世界(こうだったかもしれない世界)の話なので作者である小川哲さんとは違う部分があるんだと思う。 曖昧な3/10の記憶。 虚栄心と道徳心を持った級友。 オーラを読む占い師との一瞬の交わり。 偽物の高級腕時計を付けた漫画家。 現実でも意識的であれ無意識的であれ、人は嘘をつく。 小説家とは何か、自分とは何者か、という問いが繰り返される。分からないことを考えて表現できる人はすごいと思った。



おいしい水@oisiimizu05202026年8月26日読み終わった朝井リョウさんが帯を書いてますが、確かに物語を構成する視点は朝井さんの小説と似てると思った。 タイトルや「承認欲求の成れの果て」というフレーズに興味を惹かれました。革命前夜は涙を流すほど面白かったです。


mayu.@mayu_2026年8月24日読み終わったきっと誰しもが周りに褒められたり認められたくて、良い顔をしてしまう事ってある。 そして嘘をついたザラッとした記憶には蓋をして何もなかったように生きている。 著者の小川哲が作り出したもう一つの世界線、架空の小川哲が主人公の短編集。 エッセイかと思うぐらいに過去の思い出がリアルで一つの話題が広がっていくのが面白い。 読みながら他者から浴びる高評価は手っ取り早く自己肯定感を上げてくれるから欲してしまうものなのかもしれない。とか自分の中にもある承認欲求を見せられた気がしてザワッとしちゃった。



きらた@kirata2026年8月22日読み終わった就職活動をしようとエントリーシートに向かった小川哲 しかしある設問に引っかかりを覚え、いつしか小説と言うフィクションを書き始めるようになった そして、小説家となった小川哲は、遭遇する怪しげな人たちの嘘と末路を描いて行く エッセイと小説が混ざったような、なんだか不思議な作品 感じたのは“頭の良い人間が書いた文章”との事 そこにオシャレ感とポップな雰囲気を纏わせて今ウケする感じになってるとでも言うのかな? 浅く触れる人も深く潜る人も各々の楽しみ方が出来る作品って感じ 私はどちらかと言うと浅い部分で楽しみました そんな私の感想は、面白くはあるけど本を閉じた後に残る感覚はなんか嫌な感じ、でした 心の奥に隠してる“嫌な自分”をぷつぷつ刺激すると言うか、薄皮1枚挟んで撫でられてると言うか そうやって素知らぬ顔で人のココロを毛羽立てておきながら、静かな目線で高みの見物してるよね?と感じるのが絶妙にいやらしい(エロとの意味ではない) ‥って感じを覚えたのだけど、私だけかもしれないので話半分にして下さい 私にとっては、薄めた毒を飲まされるような本だったのかも?


きらた@kirata2026年8月21日読み始めた収録作メモ今日からこちらを読み始めますっ p📕q⑉´^`⑉)՞՞ エッセイと小説を混ぜたような雰囲気の短編集かな〜? 収録作 「プロローグ」 「三月十日」 「小説家の鏡」 「君が手にするはずだった黄金について」 「偽物」 「受賞エッセイ」 「革命前夜」


ろ@roku18182026年8月19日読み終わった小川哲さんの小説本は初めて読んだ。 小川哲という名前の小説家の「僕」が主人公の短編連作集。 どれも読後感は良くはない。 この作品では「僕」が生活するにあたり他人に大小問わずアクションを起こし、他人の「虚構」や「嘘」に響く様子を描く。どれも劇的な変化はしない。そしてその一部始終を冷静に見据えている。震災前日に何をしていたか?自分の記憶も都合のいいように改竄し思いこんでいた例もあり「僕」は現実を小説のようにコントロールしきれないというだけの虚構として見ているのではないか?記憶に記憶として残るのは自分または他人の作り上げた虚構というのも「僕」の考え方らしくて良かった。 対談本を読み返したい。
lona@lona2026年8月18日読み終わったネタバレあるので注意してください。 人間の「見栄」と「素直さ」についての話なのかなと思った。 特に印象に残ったのは、人の話をまるごとパクっているという設定の小説家が、偽物のロレックスを身につけていることを正当化するための記事を書いて、炎上してしまう話。 主人公から小説の書き方を聞いたことで、「途中まで出てきた要素を最後にまとめて結末へ持っていく」という方法を知り、それを自分の自己弁護に使ってしまう。小説の技法としては成立することを、現実の言い訳に使うと、とんでもないことになる。このズレが面白かった。 考えてみれば、こういうことは日常でも小さな規模では起きている。自分に都合の悪いことを少し忘れたり、後から理由をつけて自分を納得させたりする。別の短編でも、自己正当化のために重要な日を知らないうちに記憶から消してしまう人物が出てきて、こういう人間の性質が作品全体に通じているように感じた。 こういう自己正当化は、やりすぎれば人間関係を壊してしまう。でも、これがまったくなくなったら、それはそれで人間らしくない。見栄を張ったり、素直になれなかったりすることで人生が少しずつすれ違っていく。そのあたりを、身近な出来事を拾いながら物語にしているのが面白かった。 普段なら「なんか変だな」くらいで流してしまいそうな人間の行動を、ここまで物語として拾えるのはすごい。読んでいて、人間そのものの面白さを見せられたような感じがした。
り@ryohei_132026年8月15日読み終わった小説なのかエッセイなのか、実話なのかフィクションなのか、虚なのか実なのか。捉え所がない。でもそれがこの作品の感想として正しい気がする。 様々な人間の虚実について、主人公「小川哲」さんの目を通して語られる。それを読んでいるとなんだか、その人間のことを分かったようなつもりになって色々と言ってしまいたくなるが、そこで言ってしまうと自分もこの作品の登場人物にされてしまいそうな気がする。プロローグのラストが、端的のこの作品の本質なんだろうと思った。

ブックスエコーロケーション@books-echolocation2026年8月15日新刊入荷@ ブックスエコーロケーションブックスエコーロケーション、8月15日(土)open。11‐19時。 小川哲『君が手にするはずだった黄金について』新潮文庫 小説家・小川哲が遭遇する怪しげな人物たちの末路……。成功への渇望と満たされぬ承認欲求の果ての嘘と真実を描いた、傑作連作短篇集。





よる@yoru_02026年8月11日読み終わった感想これはあくまでもフィクション。 自分は、自分が感じている違和感や小さな思想をいつもどのくらい捨ててしまっているのか改めて考えたくなった。 一つの出来事に対して深く考えたくなった。 自分がついてしまった嘘、つく必要があった嘘、つく必要はなかったのについてしまった嘘 自分に対してつかれた嘘、他人が他人に対してついている嘘 フィクションも、言ってしまえば嘘か。




フンフン@funfuun2026年8月8日読み終わったエッセイみたいな小説みたいな、不思議な雰囲気。 主人公の、俯瞰的に周りの人間を眺めながらも、見下しているわけではなく、自分はどうなんだと自問し続けるところが印象的だった。 人の言葉や考えを、あたかも自分の経験を元にたどり着いたものとして語る馬場。 なんかこういう人好かんなと思いつつ、誰もがほかの誰かの影響を受けて思考ができてるわけだから、一概に他人事と思ってられないと感じた。

Wanderer@Wanderer12112026年8月8日8\8に読了。 最初は、虚栄心や承認欲求に取り憑かれた人間たちを描いた小説なのだと思った。 占い師、トレーダー、漫画家。彼らはそれぞれ、「自分は特別な人間である」という物語をまとっている。そうした物語によって、自分自身の価値を証明しようとしている。 しかし、読み進めるうちに、その物語を外側から眺めている「僕」自身も、彼らとそれほど遠い場所にはいないことに気づかされる。 小説家もまた、虚構をつくる人間だからだ。 もちろん、詐欺師と小説家は同じではない。それでも、「自分についての物語をつくり、それによって自分の価値を確かめようとする」という点では、どこか共通している。 この作品で最も印象に残ったのは、むしろ小説家自身が特別な存在として扱われていないことだった。 小説家というと、普通の人間には見えないものを見抜き、特別な才能によって世界を描き出す、どこか崇高な存在のように考えてしまう。しかし小川哲は、その幻想を自分自身に向けて壊している。 「小説家には特別な才能なんて必要ない」という言葉も、単に小説家を卑下しているのではないのだと思う。小説家を神秘化するな、ということなのだろう。 小説家もまた、承認を欲しがり、虚栄心を抱き、自分をよく見せようとする、ただの人間である。自分だけが人間の本質を見抜いていると思っているなら、その時点で、作品に登場する人々と同じような「自分についての物語」に囚われている。 そう考えると、この作品は他人の虚偽を暴く小説ではなく、他人の虚偽を暴こうとする自分自身をも疑う小説なのだと思う。 そして、「黄金」という言葉の意味も、単なる金銭や成功ではなく、「本当なら自分はもっと何者かになっていたはずだ」という感覚なのではないかと思った。 もっと才能があるはずだった。もっと成功するはずだった。本当の自分は、こんなものではない。 そうした「本来あるべき自分」の物語が、いつしか現実の自分よりも大きくなってしまう。 これは片桐だけの話ではない。 自分自身について考えてみても、「いつかこうなるはずの自分」という未来の像をつくり、その像に現在の自分を照らし合わせてしまうことがある。その意味では、この作品の「君」は片桐だけではなく、読者自身にも向けられているように感じた。 人間は誰でも、自分についての物語をつくって生きている。小説家もその例外ではない。だからこそ、自分だけが真実を見ているような顔をすることはできない。 それでも、人間は物語をつくる。 その矛盾を解消するのではなく、矛盾を抱えたまま書き続ける。 『君が手にするはずだった黄金について』は、そんな小説なのだと思った。 そして読後に残ったのは、「自分は何者なのか」という問いだった。 本当に手にするべき黄金とは、他人から与えられる肩書きや成功なのか。それとも、「こうなるはずだった自分」という物語を手放したあとに残る、今ここにいる自分なのか。 この作品は、その答えを教えてくれない。 だからこそ、読後も自分自身の「黄金」について考えさせられる。- おとのぎ@otonogi_Reads2026年7月29日これも京都旅行のために買ってずっと放置していたKindle本。この人の文章本がずっと面陳されているから、とりあえず一番よく見かける作品を読んでみようと思って買ったけど、今は『君のクイズ』が話題なんよ……。どハマりしたらこっちも買おう。 本当に事前情報も入れなかったから、エッセイであることに驚かされた。……エッセイ? エッセイなのか? エッセイなのだろう。ともかく、波長が合うっぽいから他の作品も読んでみようかなぁ。 (2026.7.4-2026.7.29)

mika@towa_towa2026年7月29日読み終わったちょっと癖のある人たちが淡々と描かれていて面白い。 「他人からこんなふうに思われたい」と思うのは決して悪いことではないのだけれど、その思いが歪んだ形で表れると辛くなっていく。 うまくバランスが取れているうちは良いが、自分でコントロールできなくなってしまうと止められなくなってしまう。 私にとっての黄金ってなんだろう?

はらちゃん@haaaarrrachan2026年7月28日読み始めた3/11当日は金曜日で、だからラットの実験してたの覚えてるけど3/10って一体何してたんだろう。研究室にいたことは確実なんだけど。 小川哲苦手意識あったけどこれは読めた、おもしろ賢い人間の友人や恋人は皆優秀で変人なんだな、どこからが嘘でどこまでが本当???

郭楽紘@kaku_hami2026年7月26日買った読み終わった『君のクイズ』が結構面白かったので、別作品も読んでみた。 小説家 小川哲の身の回りの人の話。最初はそれぞれの章が全く別な話かと思ってたけど、微妙にちょっとリンクしてたりして、後半でようやく小川哲の話なのかと理解した。 色々気になる人はちょこちょこいて、片桐やババの話は結構好き。最後の須磨先生はどういう意図でそうやっているのかが気になってもうちょっと追求していってほしい気がした。

カエリマス@kaerimasu2026年7月25日読み終わった小説家が語り手として話が進む短編集です。最初にプロローグとあったのでそのつもりで読んでいくとプロローグ自体短編小説でした。そしてプロローグが1番好きでした。とてもとても頭の良い主人公が語り手として話が進みます。









- とまと@tomato_072026年7月24日読み終わったメモ 面白かった! 短編集?と思いきや、連作短編集で、 物語の端々で少しずつ繋がっているところが面白い。 小川哲さんのことは、お恥ずかしながら直木賞受賞者/言語化するための小説思考で知り、同作のなかで小説を構造的に、かつ作者と読者目線でちょうど真ん中?くらいの立ち位置で作られてるのかな・・面白い(小説家の方はみなさんそうなのでしょうが・・)と思っていたので、その方の実際の作品を読めることがまずよかった。 直木賞受賞・・小説家?などなど、ご本人と重なるな〜と思ってたらやっぱり「私」はそうなのね!と。 あと個人的に印象的だったのが、「初めて氷を見る感覚」のところ。思いっきり引用?部分ですが・・(ガルシアマルケス) 確かにどんな感覚なんだろう?という気持ちと、ふつうに連日暑すぎたから突然言葉でひんやりしただけなのか・・なんとなく印象に残ってます あと、小説家とは?小説家である自分の存在意義とは?みたいな、小川さん自身の?構え方みたいなものが節々に感じられておもしろかった〜


risa .ppi@readisa2026年7月20日読み終わった自分が今、現状に満たされていないため、タイトル見て鳥肌が立ち購入。 内容は期待する慰めのようなものではなかったが、人の必死さが不器用にも現れて自分ごととして読めた。 主人公小川の俯瞰的な性格は苦手だ。笑笑
結@yi_books2026年7月20日読み終わった自分にはない俯瞰の視点がとても面白かった。どこまでが虚でどこからが実なのだろう。 表題作と三月十日が特に好きだった。私も三月十日に何をしていたかなんて全く覚えていないし、そのことに気付いてすらいなかったな。





まろ@maro2026年7月19日読み終わった小川さんの作品は初めて読むが、YouTubeの出版区に出ているのをみたことがあり、主人公・小説家小川哲ということもあって、本文全部ご本人の声で脳内再生された。 私小説形式だからか著者が考えているであろうことがダイレクトに書いてあり、フィクションながら新書やエッセイ読んでる感覚に近い。 共感する内容も多いし、社会を少し斜めに見ているところとか自分と重ねてちょっと恥ずかしくなってしまった。 ただ小説として面白かったかと言われると正直微妙かな〜(ごめんなさい)。 その主張を物語で語っているものを読みたいんだよな。 わたしが求める小説とは少しタイプが違ったかなという感想。

- 一般文系学生@Bunkei2026年7月16日読み終わった小川哲自身が「僕」として語る短編集。 超頭が良くて、面白い経験をしてる、話の上手い最高の友人からサシで話を聞いてるみたいな感じ。 小川哲本人が「小説は作者と読者のコミュニケーション」って言ってたし、そういうことなんだろう。 就活と小説、無意識に記憶から消えた“平凡な”一日のこと、詐欺師と小説家に共通する「虚構を売っている」ということ… 僕らは虚構の中に生きてるし、正直どこからが真実で虚構なのかわからない。たとえば自分の持っている夢だって、「自分は夢のために生きている」と自分の存在を正当化するために信じている虚構かもしれない。 小川哲自身が語り手なのも、そういう虚構と現実の境目を曖昧にして、僕らを引き寄せるためだ。それこそサシで語られているみたいに。


うどん@ezm4sy2026年7月13日読み終わった愉快だったり不愉快だったりする何人かの人物を、「小説家・小川哲」の視点から描写する短編集。早々に視点たる人物(著者と同じ人格ではないだろうから敢えて名前では呼ばないでおく)に共感することから離脱してしまったので、ずっとコイツの視点なのがしんどかった。エピソードの面白さ、書くことしかできない己へのコンプレックスと矜持、この辺りは割と好感触だっただけに評価が難しい。
Ritsuki@Ritsu_second2026年7月7日読み終わった虚構や見栄、自己顕示をテーマにしながら、それをメタ的な構造でもやってみせた本 今まで読んできた小川哲が、全部フィクションの人物だったのでは?と思てくる



しおり@Kaffee58882026年7月4日読み終わった読了〜!! 小川さんの作風と描写ってこんな感じなんね、と「君のクイズ」以外で読んだ2作目。 雰囲気は小説のような、エッセイのような???なんだか不思議な雰囲気でした。 感想が難しいのだけれども、小説家って夢とか嘘を売る職業なんだなと思いました(批判ではない)。 3月10日、私何してたっけなぁ。








も@ym2026年6月30日読み終わった初めて小川哲作品を読んだ。 理系の人のような文章だと思った。 論理的で淡々としている。 占い師に詰め寄っていくところは中々鋭くて面白かった。 満たされない思いを埋めるために虚構を生み出したり 虚構の世界を盲信する人々を、これまた虚構の小説描いていて、気がついたら自分も虚構にどっぷり使っているのにゾッとした。 主人公が"小川哲"なだけあり、どこまで現実でどこからがフィクションなのかも分からず、物語の迷宮に転がり込みながら読んでいく感覚が面白かった。

バルーン@9kv8xiyi2026年6月29日読み終わった@ ホテル小説家という僕も虚構を売りつけているに過ぎないのかもしれない。 小難しい話が出てこない短編集。とても馴染みのあって、読みやすい。ただ一方でハッと気付かされるような、あぁこれ考えたこともなかったな、なんて不意を突かれるような洞察もあって面白かった。ちょっとおしゃれなお店で小川さんと飲み会をしてるみたいな本でした。









- 王様の美術館@Ungeziefer2026年6月24日読み終わった連作短編。各話において比喩とフリオチで話が展開されるため、読み味がよい 作品全体をとおして、虚構つまり小説の話をしているように感じた。この作品の構造自体も、主人公と作者がなかば同一視できるようになっており、また各話で微妙に世界線が違うなど、虚構と現実の境を曖昧にしている。









































































































































