
まろ
@maro
2026年10月4日
フランケンシュタイン
メアリ・ウルストンクラフト・シェリー,
小林章夫
読み終わった
マッドサイエンティストによって生み出された怪物のホラー小説かと思いきや、なんとも物悲しい話…。フランケンシュタインも怪物の名前だと思っていたけど生みの親の名前だった。
普段好む小説と比べると出てくる登場人物が軒並み聖人過ぎて少し物足りないのだけど、これはそういうのを描く話ではなく、ヴィクターが幸せだった頃の象徴として描かれているからだろう。
スイスやドイツの湖畔、峡谷、雪山の美しい自然描写とともに対比されることで、よりこの名もない怪物の悲しみが際立っている。
どうも怪物側に感情移入して読んでしまったので、やはり諸悪の根源は怪物を作り生み出したものに責任をとらなかったフランケンシュタインだと思ってしまう。19世紀の小説ながら、このあたりはより現代に突き刺さる。
怪物が終盤フランケンシュタインに自分を追いかけさせていたのは、孤独に抗うための最後の手段だったからなんだろうな。
人から拒まれ、仲間を持つことも叶わず、孤独な生涯。向けられる感情が憎しみだったとしても、自分の存在を認識しているのは彼だけで、他者とのつながりを持てる唯一の方法だったんだろう。切ない。
