ユメ "白銀の墟 玄の月 第二巻 十..." 2026年9月19日

ユメ
ユメ
@yume_bookworm
2026年9月19日
白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記
一巻に引き続き、結末を知っていてなお和らぐことのない辛さに耐えながら、祈るような想いで必死に読み進めた。 驍宗の行方は依然として知れず、玉座を簒奪した阿選は政務を放棄し、そのため無辜の民が命を落としてゆく。王宮に戻るも民を救うための権限をなかなか与えてもらえない泰麒、必死に驍宗を捜し続ける李斎たち、そして戴の民、誰のことを考えても心が張り裂けそうになる。 『魔性の子』では苛烈な目に遭いながらひたすら耐え忍んできた高里要を、『風の海 迷宮の岸』では己が麒麟であるということがうまく呑み込めずに苦悩する幼い泰麒を見てきたから、私は泰麒という存在に思い入れがある。 発売当時に本書を読んだ際に書いた感想を見返したら、「絶対に、泰麒の選んだ王がこのまま終わってなるものか。信じているというより、そう祈っているという方が近い。泰麒たちの、戴の希望が絶えてなるものか。ここまで『十二国記』を読んできた私の心からの願いだ」と記されていたのだが、今回もまさしく同じ気持ちで再読していた。 結末を知っているにもかかわらず、初読時と変わらぬ切実な祈りを抱かずにはいられないぐらい物語に没入させてくれる、『十二国記』の魅力は本当に奥深いなと改めて思う。
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