おもち "ぬいぐるみとしゃべる人はやさ..." 2026年10月3日

おもち
おもち
@alpaco
2026年10月3日
ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい
この物語にはいわゆる「繊細」で「やさしい」人たちがたくさんでてきて、もちろんそれ自体悪いものではないのだけれど、彼らの性質がものすごい美点として書かれているわけでもないのがよかった。ただ、読んでいて閉塞感と息苦しさがしんどかったです。 計四作の短篇がはいっているのですが、どのお話も作者の物語の終わらせ方がとても好き。表題作と「たのしいことに水と気づく」の最後の部分が特に好み。 理不尽なことは当たり前にあるし、心を痛めるようなニュースだらけの世界で、何人かの登場人物たちの、足を踏み締めて現実の世界で歩みを進めて生きていこうとする姿勢は、重く停滞しそうな気持ちに一筋の風が吹き込むような爽やかさや晴れ晴れしさをもたらしてくれました。やさしさをもって生きていくってきっとある種の強さも必要だと私は思っているので、優しさと隣り合わせの強さを信じさせてくれる部分にとても惹かれました。
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