なつ "いなくなった私へ (宝島社文..." 2026年10月5日

なつ
なつ
@shiro_kuro
2026年10月5日
いなくなった私へ (宝島社文庫)
このミス作品で特にライトなものを読みたいと思って手に取ったのが本作。実際期待を裏切らない読書体験を得ることができた。 まず、主人公が死ぬ。特に説明はない。というか、その理由を探るのが本作の目標なので、初めは何も分からない。ただ、自分が「稀代の歌姫である莉乃」と認識されなくなってしまうことと、偶然会った男子大学生だけが彼女を彼女と認識してくれるということだけがわかる。 これは本作におけるファンタジー要素で、お陰でミステリ要素にライトな印象を与えてくれている。 ただ、個人的には、カルト宗教を便利に扱いすぎているきらいがあったので、そこが引っかかる人は引っかかるかもしれない。主人公の死が謎めいているのも、犯人に絶対に裏切らない協力者がいるのも、殺す動機も、全部カルト宗教の力で解決していたので読んでしばらくすると、ん?となる。 作品自体の完成度は高く、ちりばめられた違和感も最終的に回収されるので、ミステリ作品としては良い作品だと感じた。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved