
Unununium
@Unununium_111
2026年10月5日
たのしい保育園
滝口悠生
読み終わった
子育て中の方や子育てを終えた方は、きっと何だか泣けてしまう一冊!
2歳のももちゃんを育ててるお父さんの視点を中心に、子育て中の日常生活で感じる感覚を言語化してくれている作品。
今2歳~3歳の子を育てている方は、その限りある大切な日常の描写に強く共感して涙がでてくると思う。
エッセイ風というのかカギ括弧が一切なく取り留めなく思ったことが羅列される点と、色んな人の視点にいきなり切り替わるため誰が話してるのか分からなくなる点があり、慣れるまでかなり読みづらい。また子供との日常生活が描かれるため、何か大事件が起きたり結末がしっかりある訳ではないので、正直子育てしてなかったら共感できなくて感動したり、面白いと感じられなかったかも知れないなと感じた。
ただ、個人的には子育て真っ最中なため、何度も泣いたり笑わせてもらった!いつか思い出せなくなってしまうかも知れない今の子供の様子を、ほんの些細なことでももっともっと大切にしていきたいと感じた。
【以下、本文で特に刺さった内容抜粋】
・ああーっていう気持ち。それは子どもの成長を目にしたときの感動とよろこびであり、同時に幼さや未熟さが失われていくことの寂しさでもある。(P63)
・ももちゃんのお父さんだから見つけられたふいちゃんの姿もきっとあり、それはももちゃんのお父さんが誰かに伝えなければ誰にも見つけられないまま忘れられてしまうかもしれず、それはやっぱり寂しい。(P152)
・この体を大切に思う。しかし大切に思えば思うほど、どうしてかそれを守れなかった、それが残酷な目に遭ってしまったときの想像が働いてしまった。(P186)
・生きてても、じいちゃんはじいちゃんだろ。そういうのはじいちゃんがやってんだよ、とさなちゃんは確信を持った口ぶりで言った。……(P194)
・……でもその懐かしさとか、戻れない過去を悲しんだりさびしがったりするのではなく、いまそこにいるももちゃんの体を大切にすればいい。そうすればきっと思い出せる。……(P198)
・実際にはわからないももちゃんの考えごとを、横にいるももちゃんのお父さんはそうやって想像している。ももちゃんという主体を侵犯し、ももちゃんになったみたいに考えている。(P214)




