
阿久津隆
@akttkc
2026年9月21日

凍
トーマス・ベルンハルト,
池田信雄
読んでる
p.98
いちばん腹が立つのは、たえずドアが音を立てて閉められることだ。あのひどいドアの閉まる音。たえず頭をどやされているかのようだ。家中のドアがたえずバタンバタン閉まるほど悲惨なことはない。みな何も考えずにバタンとドアを閉める。それは劣等な人間の特性だ。常習的なバタンバタンというドアの閉まる音で息の根を止められることだってありうる。だれかがバタンとドアを閉めただけでも、私の一日は台無しになる。それがここでは家中のドアがしょっちゅうバタンバタン閉じられているのだ。自分がたえずバタンバタン、ドアが閉じられる家に住むことを強制されたと考えてみてくれ!
と画家が話していた。気持ちはわかる、僕もバタンバタン閉まるドアの音は苦手だ。