
Suzuki
@finto__
2025年4月11日

天才による凡人のための短歌教室
木下龍也
読み終わった
★★★★☆
「いまこの瞬間を書く必要はない。あなたが書くべきはあなたが見ているその月ではなく、あなたがいつか見たあの月だ。いまこの瞬間、あなたが見ている月について言葉はいらない。どんな言葉よりもその月のほうがうつくしいからだ。見とれていい。黙っていればいい。無理に言葉にする必要はなく、目に焼き付ければそれでいい。それが思い出になったとき、目を閉じてもう一度その記憶のなかの月をよく見てほしい。おそらく何かがけていて、何かが不鮮明になっているはずだ。そこにこそ詩の入り込む余地がある。」p50