
本棚
@ann-zzz
2026年10月5日
「夫婦」不在社会
三宅香帆
読み終わった
三宅香帆さん2冊目。(「なぜ働いていると本を読めなくなるのか」に続き)
「なぜ〜」にも出てきた半身で働くという提案が本書でも語られていて、あとがきにあるようにネットやSNSで話題に上る回数を増やすことで「半身で働く」をいずれスタンダードに持っていきたいのかなとか考えていた。ちなみにもちろん大賛成。
村上春樹については1冊も読んだことがなく、ファンの方には失礼だけど事前情報の時点で男性主人公の性格や話し方などがノットフォーミーかもと思って敬遠してきたので本書を通じて村上春樹は男性性の再定義や戦後の家庭・夫婦における男女の権力不均衡をこんなにも主題に据えているのかと新鮮に驚いた。
ここに書かれていることは身に覚えがあって、日本においてヘテロセクシャルの2人で婚姻関係にあって(夫婦ということ)わたしは夫婦という最小単位から社会変革しないと大きなことは変えられないと思っているため、夫とわたしの間に家父長制にまつわることを挟みたくないと常々思って生活してきた。
でもわたしも夫も、元を辿ればルーツに家父長制があるわけで意識していないと男女のアンバランスなパワーバランスに絡め取られてしまう。
他人のことのほうがよく見えるので夫のことばかりになるけど、喧嘩したときに夫は最終的に黙ることが多いし、感情表現に乏しい(女性比)、シェアのつながりに感情を吐露していないよう(そもそもシェアのつながりの維持に労力をかけられていない)というふうに見える。そしてこどもが2歳のときに朝の些細なことで夫が激昂して蹴られたことがある。
普通に暴力なので警察に通報しようとして、夫はそこでハッとして我に返ったかんじだったけど、まあありえないし「眠り」になぞらえるとわたしはそこから夫を前のようには安心できる存在だと認識できなくなった気がする。(翌日から一人で大阪に行く用事があり、親友に会ってすぐ本件を話した。家庭内暴力の話をするのはかなり勇気がいるし、親密な関係に打ち明けたので親友側の心的負担も大きかったと思う。申し訳なかった)
書いていたら、あれから2年以上経つけどもしかして夫婦カウンセリングが必要なのかもと思えてきた。共働きもそうだし、さらにこどもがいると夫婦で話す時間って本当にない。結論を急ぎがち、急かされがちな現代にあって、話す時間そのものを重ねていくことでしか辿り着けないところがあるとそう思う。

