
もん
@_mom_n
2025年4月11日

小説
野崎まど
読み終わった
心に残る一節
読書日記
@ 図書館
今日も隣町の図書館で黙々と本を読む。
友人の才能に嫉妬する主人公の描写に胸が締め付けられたかと思ったら、終盤の勢いにとにかく圧倒されて読後はしばらく放心状態になった。
“すごい”としか言い表せない読書体験だった。
p.105
小論文という作業で求められているのはまさにそれだった。内に溜め込んだものを短くまとめて書け。人生をかけて構築してきた自分自身を式にして答えを導け。紙に文字を書け。創れ。産み出せ。“お前の精神に貸したものを、現実に返せ”。
p.140
内海集司は思う。眼鏡を壊したのは自分で、外崎を壊したのも自分だ。俺が外崎を突き放した。俺が外崎を拒絶した。
p.217
ほぼ全てのページを読み終え、あと数行で物語が終わるというところに到達した時には、すでに多くの意味が本から精神へと運び込まれていて、読む前よりも必ず心の中が増して、一人の人間の意味が増えている。
