
やん
@grilledyangyang
2024年6月19日
言語の本質
今井むつみ,
秋田喜美
読み終わった
かつて読んだ
言語は極めて抽象的な記号の体系であるが、同時に言語は身体につながっている。
対称性推論という思考バイアス、アブダクション推論の有無がヒトと他の生物が言語を持つか否かの違いという仮説。とても刺激的で面白かった。
「ぴえん」から「ぱおん」への派生を大真面目に分析してるの草。
だけど、これが研究っていうんだなぁ、と敬意を覚えた。
どうでもいいけど、椅子などが小刻みに揺れる擬音語を「ギクギク」っていうの、初めて知った......。
以下、雑メモ。
・記号接地問題。少なくとも最初の言葉は身体に根差したものという指摘を、オノマトペから言語の本質を解き明かすのが非常に刺激的。記号から記号へのメリーゴーランドは、子どもやスペクトラム児はやりがちかも。
・オノマトペが言語の直感的なわかりやすさから、言葉の分析力や多義性、概念の拡張への志向性。アイコン性を保ちながら生産性を合わせ持つ。
・「a」と「i」だと発声時の口の大きさから「a」の方が大きいイメージを持つなど、世界的に共通点の多い音象徴。阻害音と共鳴音で印象が違うなど。
・音と意味の対応、多義性が直感的に分かるってすごい。それなのに、万国共通のオノマトペがないのは面白い。
・うちの子に対して、オノマトペってどう使ってたっけ?子どもの発達年齢に合わせた言葉って大事で、発達に合わない言葉を使っても認識できなきゃ覚えないよね。なんか色々考えさせられた
・言語の十原則
コミュニケーション機能、意味性、超越性、継承性、習得可能性、生産性、経済性、離散性、恣意性、二重性
・経済性は面白かった。だから英語は単語に色んな意味があるんだな。嫌がらせかと思ってた(笑)
・言語の十原則は、ASDや知的障がい者の言語理解、感覚優位性などを踏まえて非常に有益な指針だと思った。言語のマルチモーダル(他手段的)も対人援助場面では基本。
・アナログ的な世界の写し取りからデジタル的な記号へのシフト、言語の経済性でも、絵カードコミュニケーションの訓練に通じるかも。
・特に第6章、言語習得のプロセスでは、子どもは類似点から要素を分解し対応させて構造を理解した。推論によって知識を増やしながら、同時に学習の仕方自体も学習し、洗練されていくブートストララップ・サイクルを経たプロセスは、動詞や属性語、対象物の要素を一つずつ変えながら学習をし、言葉を推測し面で理解することを、視覚的なモジュールを使って援助している。感覚や認知のハンディをカード(視覚)で補い、記憶や推論の負荷を減らして記号接地問題を解消し、カードを指差しや発語を交えて意思疎通を図る、まさにマルチモーダルな言語と言えると思った。

