かみかみ "族長の秋" 2025年4月11日

族長の秋
族長の秋
ガブリエル・ガルシア=マルケス,
鼓直
『百年の孤独』のブエンディア一家の面々以上に孤独な独裁者を描いた怪作。段落がなくて非常に読みにくい上に、 グロテスクでマジックリアリズムマシマシ。大統領はアウレリャノ・ブエンディア大佐の成れの果てという感じだった。 死からの復活と処女懐胎(?)で生まれたというイエス・キリストとの共通点、それと生娘のような滑らかな手、取り巻きや御用メディアに囲まれさぞやご満悦と思いきや満たされない空虚さを抱えた心中と極めて雑多な要素を併せ持っているのが本作の大統領だと思った。
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