族長の秋

108件の記録
- 帆@_honnomemo2025年7月10日読み終わった2ヶ月に渡り読み続けた『族長の秋』やっとおわり!断片的なシーンや雰囲気は面白く読めたけど、この物語の凄さや本質的なものはまだ半分も理解できていない気がする。 でも、最後のページにて、 ーー 「われわれが決して満たされることのない情熱で愛していた生を、閣下は想像して見ることさえしなかった。われわれは充分に心得ていることだけど、生は束の間のほろ苦いものだが、しかし他に生はないということを知るのが恐ろしかったからだ」 この文章を読んだ瞬間に、なんだか少しこの物語の全体の様子が、見えてきたような気がした。
- 帆@_honnomemo2025年7月8日読んでる沢山の人を殺して不幸にした大統領でも、人を愛する心がある。彼は突然人を殺すことも、慈悲の心を示して救うこともする。道徳観どうなってんだと思いながら読んでいたけれど、その行動の揺らぎ自体も、彼の心が葛藤に苦しんでいた証拠として読むことはできる。 彼は快楽で人を殺していたわけではなく、自分や愛する家族に危険が迫っているという想像や現実の証拠に基づいて人を殺していた。一国のトップで居続けるというのは、私たちには計り知れない恐怖があり、過剰防衛として残虐な独裁者になってしまうという点は、許さずとも理解すべきかもしれないと思った。 行動の責任は取るべきかもしれないけれど、人間として欠落品というわけでは決してない。生まれながらにして、その本質が悪人であるという人はきっといないんだろうという思いが、ますます強くなる。だから悲しい。あと100ページ。
- 帆@_honnomemo2025年7月3日読んでる何度読むのをやめようとしたかを考えると、この物語の終わりに近づくにつれ寂しさと達成感が増してゆく。語り手も時間軸も数行単位で変わり続ける難解作品...。あと200ページを切った! 気が滅入ってしまうので家の中では読めず、公園は暑いので、久々に喫茶店で。喫茶店は、コーヒーを飲み過ぎるデメリットがあるけど、適度に気が散るので、こういった本を読むのにとても良いなぁと思う。物語が苦しい状況にある時、ふと顔を上げて他のお客さんの談笑を眺めると現実の暖かさに心が落ち着く。
- 帆@_honnomemo2025年7月1日読んでる少しずつ終わりが見えてきた。ものすごく非道なことをしている独裁者なのに、情緒がまるで子供のようで、苦しい。元々は善政を行なっていたようだし、この大統領は権力さえなければ、意外と普通の一生を送れたのかもしれない。 権力者、というとさぞ満たされた生活を送っているのだろうと一般市民である私たちは思ってしまいがちだけれど、この作品で大統領を苦しめる空虚さや孤独みたいなものが、実際的なところなんだろうと思ってしまうな。貴い身分の者は、得られる権力や富と引き換えに、平民が決して払うことのない犠牲を一身に引き受けているのだと思う。どちらが上か下かという問題ではなく、ただ役割の問題だと、そういうふうに感じる。考えさせられる
- かみかみ@kamikami35942025年4月11日読み終わった『百年の孤独』のブエンディア一家の面々以上に孤独な独裁者を描いた怪作。段落がなくて非常に読みにくい上に、 グロテスクでマジックリアリズムマシマシ。大統領はアウレリャノ・ブエンディア大佐の成れの果てという感じだった。 死からの復活と処女懐胎(?)で生まれたというイエス・キリストとの共通点、それと生娘のような滑らかな手、取り巻きや御用メディアに囲まれさぞやご満悦と思いきや満たされない空虚さを抱えた心中と極めて雑多な要素を併せ持っているのが本作の大統領だと思った。
- おおくまねこ@okumanomemo2025年4月8日読み終わったなんとか最後までいけた。改行なしで視点も時間軸もどんどん変わっていくのでついてくのが大変。よくこんなの書いたなぁ。翻訳したのもすごい。
- たむ@tamsan0_02025年3月14日まだ読んでるようやく半分?くらいまで読みました📖 改行もない段落もない文章がずっと続くので、書いた人もすごいし訳した人もすごいし読む人もすごい、みんなすごい、わたしもたのしく読んでます。 そして新潮文庫の小説の滑らかさというかやわらかさ、すきだ〜
- butter cup🌿@lo3o-v-peony2025年3月5日買った積読中百年の孤独がはちゃめちゃで面白かったので、こちらも購入。 あらすじからしてやばい香りがしてる…! 文庫版表紙は百年の孤独と同様美しい。