
もちもち
@o0o0
2026年10月7日
火喰鳥を、喰う
原浩
読み終わった
ホラーは苦手だ。
読んだあと、読む前は気にならなかったことが気になるようになる。
窓の外を見れば見てはならないものと目が合う気がする。
風呂場で何かに見つめられるように感じる。
鏡の背後に何かがいるのではと疑う。
知る前とは自分の認知が書き換えられてしまう感覚がする。
なのであまり触れないジャンルなのだが、一度気になったら最後まで読んでしまうことにしている。気になったままの状態が一番怖いからだ。
今回もそうで、最初に軽くレビューを読んでどうやら人怖に近いジャンルだと当たりを付けた。
読書中はマリオサンシャインのドルピックタウンのBGMをかけ、万全の状態で読み始めた。
そんな状態なので、この本がホラー小説として面白いのかは正直よくわからない。
だが、終盤にかけて犯人とその犯行理由が明かされていく様はミステリーに近く、ホラーが苦手でも楽しめた。
一人の女を手に入れるため、世界すら犠牲にして、現実を作り替える。
火喰鳥とは、自らの生のために誰かを犠牲にする、生きるというエネルギー。
世界は火喰鳥に呑み込まれてしまった。
正直に言えば、どうにか世界を救ってほしかった。しかし、そうならないことがホラーたる所以にも思う。
解決されないことで、いつまでも心に残ってしまう。
この世界は本物なのか。
私は火喰鳥に呑み込まれてはいないか。
私は、火喰鳥になっているのではないか?
