
海底
@kaitei
2026年10月6日
しろいろの街の、その骨の体温の
村田沙耶香
読み終わった
すーーーーーーんごい。なんだこれは。
2013年三島賞受賞作品。
強制的に自分もその時代に引き戻される。
読めるタイプのタイムマシン。
「アイドルを見ているようなきらきらした二人の目と違って、私の目は伊吹の小さな動き一つ一つを、必死に貪っているみたいだった。」
覚えがありすぎて自分のアルバムを見ているのかと思った。苦しい。
廊下に張り出された修学旅行のスナップ写真から、密かに好きな人が写ってる番号を書いて注文した覚え、ありすぎる。殺してください。
スクールカーストの描写がべらぼうに巧い。読んでてあっぷあっぷする。教室内の閉じた空気感。ねばねばした人間模様、くだらない会話の内容、つまらなく開発されていくニュータウン、人に合わせて言葉を選ぶ自分、自尊心や欲の動きがひとつひとつ丁寧に掬われて描写される。生きた心地がしない。自分の内臓を拡げて見せられてる感じ。
「女の子の未成熟な身体の中で、エピソードは宗教になり、初恋は化け物になる。」
小・中学生の衝動をここまで的確に描写してる作品をまだ他に知らない。読んでてぐえ〜〜ってなった。超面白かった〜。



