
由岐
@sasameyuki0601
2026年10月5日
読み終わった
『斜陽』は何度か読んでる作品だけど、また読み返したくなった。
かず子と母の関係から明治以降の文学で書かれてきた男性の苦悩ではなく、現在取り上げられる母娘問題をいち早くテーマとして描いたことや、なぜ自身の投影である直治や上原ではなくかず子なのか、太宰作品のポリフォニー的な面に着目されていたように思う。
それにしてもあまり意識してこなかったけれど、日中戦争を含めると太宰の作品は作家・太宰治としてデビューしてからほぼ戦時中に書かれたもので、『斜陽』や『人間失格』は太宰が体験する始めての国家が戦争をしていない時期だったというのに驚く。
太宰は戦争を賛美するような文章も書かず、強い否定もせず書き続けた人物として紹介されており、今まで持っていたイメージとは少し異なる一面が見えたと思う。