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@bunkobonsuki
2026年10月8日
アメリカン・ブッダ
柴田勝家
個人、家、村、国家。
どの規模でも「目を逸らす」「目を背ける」過去は存在する。柴田勝家が描き出すのは、そうした過去への対処法だと思う。
本作は短編集であり、物語の描き方も結末も多様である。ただ、どの作品にも「後ろめたい過去を持った存在」が登場する。
例えば、表題作『アメリカン・ブッダ』。
この作品はアメリカという国が成り立つ上で避けて通れない「インディアン(ネイティブ・アメリカン)の迫害」をテーマに、仮想空間Mアメリカの住人たちの分裂を描く。
「柴田勝家の作品は英語で読んでもそのまま通じる」
解説でこのようなことが書かれていた。その通りだと思う。後ろめたい過去に目を背けるという行為は、世界広しといえども誰もが抱えている悩みで、そこを抉り出す作家はいつ・どこでも読み継がれるであろう。

