
fuyunowaqs
@paajiiym
2025年4月11日

動物工場
ノヴァイオレット・ブラワヨ,
川副智子
読んでる
単調で飽きてきたのでとばし気味にページをめくっている。地の文でもセリフでも、同じ言葉をくり返す文体が裏目に出ているように感じる。"ダともうひとつダがつくジダダ"、"つまるところ"、"道ばたの小枝や石ころでさえ"、"正真正銘の事情通"……これらのフレーズをもう100回くらい見た気がする。
主要キャラクターの感情や内面に寄り添う物語ではないため、「動物の群れがただ騒いでるだけ」という印象になってしまっている。抑圧する側と耐乏する側がそれぞれ別のところで盛り上がっていて、階層を横断する交流も衝突もほとんど描かれない。これが意図的な構成だとしてもつらい。
以下171ページから引用。
"ただ、ときおり、いまのように過去の蓋がいきなり開くと、埋めたはずのものが埋められていない状態に戻る。そうして、その埋められていないものたちが彼の内にある眠れるハリケーンを呼び覚ます。つまるところ、過去が頭をまっすぐに起こして逆上し、荒れ狂う。過去を自分の内にとどめておくには最後の一オンスまで力を振り絞らなければならなかった。"