サブレとポッポの往復書簡 "母性" 2026年10月8日

母性
母性
湊かなえ
読みながら、少し不思議な感覚を覚えるのは、この作品独特のその構成にあるのだと思います。 各章で繰り返されるそれぞれの述懐。 ・母性について ・母の手記 ・娘の回想 最後まで読み終えたあと、改めて『母性について』に絞って読み返すと、それこそ『あっ…!』という感じで、点と点が繋がる感覚を得られました。そして、最初は不明瞭だった語り手の姿が、読み終えたのと同時に、はっきりと浮かび上がったのです。 成る程、この物語はそういう構成だったのか!と。 そして、冒頭のゴシップにもしっかりやられました。 途中、所々に違和感を覚えつつも、語り手が見えないままだと、なかなか気付けないものですね。伏線とか、それらの回収場面とかにも。 これも広い意味ではミステリー、なのかな? タイトルの『母性』については、作中でひとつの結論が示されますが、それとは別に自分でも改めて色々と考えさせられました。
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