
綾鷹
@ayataka
2026年10月8日
教団X
中村文則
突然自分の前から姿を消した女性を探し、主人公の楢崎が辿り着いたのは、奇妙な老人を中心とした宗教団体、そして彼らと敵対する、性の解放を謳う謎のカルト教団だった。二人のカリスマの間で蠢く、悦楽と革命への誘惑。四人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国の根幹を揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、そして光とは何か。
宗教、セックス、テロ、貧困。今の世界を丸ごと詰め込んだ極限の人間ドラマ。
とても壮大な物語だった。
この小説を読んでいて、本当に私たちは自分の意思で生きているのだろうか?本当の悪とは?という疑問がずっと浮かんでいた。
善の側面も悪の側面も持つ登場人物たちばかりで面白い。
考えさせられることが多すぎて、読み終わっても気持ちの整理ができていない感じ。。
沢渡が立花に対して言った「お前は苦しんでいたいんだ」「それがお前の、この人生での願いだ。ただ苦しみたいのだ。妙な男の人生に振り回され、自分は生真面目さでそれと向き合う。その苦しみの中で自分で自分を慰める。それがお前だ。それがお前のこの人生での唯一の望みだ」という言葉は自分に言われているようで心がざわついた。