
陽
@halreads24
2026年10月9日
罪と罰 下
ドストエフスキー,
工藤精一郎
読み終わった
また読みたい
ラスコーリニコフは、非凡になれなかった青年というよりは、人間に戻ることができた青年だと思う。上巻でも思ったが、この主人公、良い意味でも悪い意味でも周りから愛されすぎている。彼を愛している彼らが、彼を人間へと戻したのだ。正直に言うが、私ならこんな危ない思想を持った奴と関わり合いにはなりたくない。良い人たちに囲まれていて主人公は幸せだと思う。
台詞や独白が多いので登場人物の人となりがよくわかる面白い作品だった。ポルフィーリイとの対決では切り上げ方がわからず結局一気読みをしてしまった。
魅力的な人物が多かったが、私の推しはラズミーヒンだ。とにかく良いやつで、もしかしたら老婆を殺したのはラスコーリニコフかもしれないとさっと血の気が引くシーン、そして、一瞬でもそんなことを考えてしまった自分を恥じていたシーンには思わず付箋を貼った。ロージカ!?急にそんな……なんなんだこの男は。周りからの評価も「かっとなりやすくてよく喋るが善性」。なんなんだこの男は。末永く幸せでいてほしい。
今まで金に物を言わせて何でもできていたスヴィドリガイロフが、愛を勝ち取ることができずに「外国へ行く」シーンも印象的だった。彼はおそらく、救いを見出すことができずに死を選んだラスコーリニコフなのだろう。

