
えい
@shibamoti
2026年10月8日
ウー・ウェンの100年スープ
ウー・ウェン,
長野陽一
読み終わった
エッセイ
レシピ本
@ 自宅
中国で生まれ育ち、日本で暮らす料理家の筆者が綴るスープの話とレシピ。
中国料理でスープは「湯」と呼ばれ、食卓において大事な位置を占める。
筆者にとってもそれは同様で、幼少期は母が季節のスープを作ってくれ、今では自分が様々作るようになったという。
親から続くその食の歴史を、100年スープと呼んだのだ。
クッキングサロンを開いている筆者は、中国料理を作るだけでなく料亭で日本料理も習っているそうで、日本風の出汁にも詳しい。
私は料理関係の人物にあまり詳しくないのだけれど、本文中には中国の五行思想や漢方的な観点、栄養学的な観点からの記述もあり、学びを惜しまない真面目な人なのだなと感じた。文章も易しく分かりやすい。
中国と日本の水や出汁の違いを生かし、季節の野菜を生かして作るスープのレシピは美味しそうだし興味深い。野菜はキャベツ、トマト、きのこなどで、入手が難しいような野菜は使われていない。
和風だしの引き方はもちろん、鶏がら出汁の取り方、骨付きの肉の茹で方まで本文に掲載されている。この本で必要となる調理法や何故そうするのかという理由が、全部ちゃんと説明されているのがありがたい。
レシピとしては作りやすい物もそうでもない物もある。ひと手間かかった料理の割合が多い、丁寧な料理の本だとは感じる。
ただ、そのひと手間の分美味しいのだろうなと思うし、素材がシンプルなメニューも多い。作りにくそう、という感じではなく、スープ好きとしてはかなり良い本だと感じた。

