704h "17歳のための世界と日本の見..." 2026年10月9日

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@704h
2026年10月9日
17歳のための世界と日本の見方
読みはじめた。半分くらい読んだところ。 最寄りの本屋で「単行本フェア」なるものが(ささやかに)開催されており、文庫化されていない名著(店主談)が平置きで並べられていた。マニアックな本が並んでいて面白い。本書の帯に「足し算の”文明”、引き算の”文化”。」とあって、上手いこと言うなと思っていたら、松岡正剛の本だった。目次を見ると、古今東西の人間文化は如何に「編集」されてきたかを俯瞰するような内容で、元々は帝塚山学院大学の人間文化学部の講義をまとめたものだそうな。 松岡正剛の本は膨大に出版されているが、読む側にも知識を要求されるものが多いイメージがあり、学生向けの内容なのは有り難く感じる。セイゴオ先生が亡くなって早二年。著書をちょっとづつ読んでいきたいと思っていたので購入。 本書の内容は、猿から進化した人間がどのように情報を受け取るようになったかにはじまり(ここからはじめるのか!)、自己の延長として「物語」という技術を成熟させて、都市の巨大化と共に宗教が進化して、東洋と西洋の違いや文化の交流と対立から現代に繋がる人間文化の多様性とその裏に孕む社会問題を語っている。主に宗教の話が中心となっている印象。松岡正剛から見た世界史はこんなにも面白いのかと、ページをめくる手が止まらない。 はじめの方にセイゴオ先生の実体験も幾つか語られていて、印象に残るものがあった。日本でダンスがブームになりはじめた当時、歩道橋の上でダンスをしている人を見た。ダンスにも興味があったセイゴオ先生は、一目でこれは凄く上手い人だと思ったそうな。歩道橋を登りそのダンサーと7メートルくらいの距離になった時、その人はダンサーではなく身体障害者だったことに気づいた。全身を使って一歩づつ歩く姿が、遠目ではダンスの達人に見えたのだった。 この「7メートル」という距離について何度もセイゴオ先生は考えるらしい。7メートルの外から見るか、内から見るか、どちらも真実なのだ。問題には事欠かない昨今ではあるが、ニュースという情報を受け取る側の脳味噌が固くなってないだろうか。 編集の達人であるセイゴオ先生の広大な知識と柔軟な物の見方が読んでいて楽しい。後半も楽しみ。
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