
黒ねこ
@kofuyu2299
2026年10月10日
燻る骨の香り
千早茜
読み終わった
@ 上海
これがシリーズ最後の作品で、前日譚ということだけを知って読み始めた。
最初からずっと頭の中の画面が暗く、最後の作品なのにどうしてこんなに暗いんだろうと残念に思った。
それに、前日譚で終わらせなくても、もっと続きが書けそうなのに、とも。
でも最後まで読み終えて、これで良かったんだ、これ以上は続けられないなと腑に落ちた気がした。
きっと画面が暗かったのも合っていて、彼女も彼も暗い孤独の中にいたのだ。
そして彼らは出会うべき相手を見つけて、明るさを知ったんだろう。
だから最後の部分でちゃんと頭の中の画面も明るくなった。
彼は香りで相手のことをコントロールする必要もなく、自分で作った香りを纏わせないといけないということもない相手に出会ったのだ。
そのことを以前の彼を知る彼女が香りによって知る、そのためにこの前日譚は書かれた、そんな気がした。
とても満足できる終わり方だった。
